芦峅寺で撮られた宗作の写真では最古のもの。宗作はこの時27歳である。
 抱かれている音二郎(講~音二郎)は小学校へ入学するまで宗作とヒデの手元で、宗弘や宗信と共に育てられたが、その後
講~家へ帰る。
 音二郎は、一昨年85歳の天寿を全うするまで生涯、宗弘に陰のように寄り添いその仕事を助けた。
 又若いときは小柄ながら立山随一のボッカとして名を馳せ、200kgを担いで立山を歩いたという猛者である。
 戦後の遭難救助には宗弘、宗信と共に音二郎も又大活躍したのである。
 強面で有名だった生前の「音の親爺」にこの写真を引き延ばしてやった時「今でも俺りぁ、本当のトッタとオッカ(父と母)ちゃあ
の人たちだけじゃと思うとる。」と涙を流した姿は忘れ難い。
 

 

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