親爺のずぼら料理帳     No. 7   牛すじだけの醤油煮込み  2012/12/6 掲載 

牛すじ  牛すじを適当に(国産の物を、食べたいだけ。)   
 調味料など  醤油、酒、砂糖、みりん

 すじ肉もやはり国産の物が無難。カナダ産や、オーストラリア産の牛すじもたまに見かける
が、やはり牧草で育った牛肉は、独特の風味があり、親爺はこれが余り好きではないので、
国産を買う。一昔まえはただ同然だった牛すじも、最近は馬鹿馬鹿しいほど高くなった・・・。
 でも、すじ肉の味わいは捨てがたく、しっかり調理すれば下手な並み肉なんかよりずっと
美味いのだ。
 食べよい大きさに(一口よりやや大きめ)切る。筋だから、かなり切りにくいので、良く切れ
る包丁を使わないと手を切ったりする・・・。
 
  
 切ってすぐ煮込む前に一手間。
 フライパンで強火で炒りつけ、焦げ目をつけて・・・・・
 
 焦げ目がまんべんなくついたら、そこへ水をひたひた煮なるまで注ぎ込み、すじ肉を洗うよ
うに一煮立ちさせる。 
 これで、すじ肉の臭みと、余分な油を取るわけだが、余り長くぐつぐつ煮すぎるとうまみも出
そうで、ケチな親爺はホンの一煮立ちで火から下ろし・・・・・
  
 水道水でジャージャー洗い、水を2〜3回取り替える。
 まあ、だいたいきれいになったら網ですくって煮込み鍋にすじ肉をすくい入れ、ここに水、
醤油、酒、みりん、砂糖を入れ、好みの味に塩梅し、火にかけ煮込む。
 
  
 ガス台の上で一煮立ちさせ、出てくるアクを粗々とったら、調理場での料理らしき手遊びは
ここで終了。
 後は居間のストーブにかけ、コトコト煮込む。若干臭いもするが、牛肉を醤油で煮込むだけ
の臭いで、ニンニクも生姜もコショウも、香辛料を一切使っていないので、大した
ことはない。もちろんオカカの許可を受けての話で、ニンニク、生姜に八角まで加えた豚足煮
込みなどは却下され、寒い厨房で焦がさぬよう煮込むしかない・・・。
 一眠りして目が覚めたらこの牛すじ醤油煮は完成。やや薄味にして仕上げ、煮汁まで飯に
かけて喰う。もちろんそのときの薬味は、葱、コショウ、七味等々好みのままに。
 
  
 その好みのままに・・・が、翌日の親爺の昼飯。飯椀に六分目ほど盛った温飯に、熱々の
汁だくさんの煮込みをすくいかけて、刻み葱を散らし、七味をぱらりと振って・・・・・。
 煮込みの汁はやや薄味に仕上げてあるのだが、ゼラチンが溶け出し濃厚な深い味わいが
ある。
 フーフーと、かっ込むと口中まで熱く、冷たいナメコの佃煮などを相の手に口中を冷まして
は又かっ込む・・・。
 決して上品な料理とは行かぬが、これが下品なら親爺など「真の口福は下品にあり!」と
断言して止まない。
 これで、「ハァ〜馬勝った、牛ゃ負けた」・・・・・などと、布袋腹をさすると絵になる。
 

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