親爺のずぼら料理帳     No.28    キトキトなイワシの梅煮    2013/1/15  掲載

材  料 キトキトなイワシ、梅干し
調味料  醤油、砂糖、酒、酢

 冬の富山は、海から遠い立山町のスーパーででも、このくらい生きの良い(富山の方言で、キトキト)イワシが当たり前に売られている。
 最近はイワシも何やら高級魚並みで、えらく高いと聞くが、22〜3cmのやや大ぶりなイワシが5尾で、200円ほどだ。
 今のご時世、このくらいの値段で、これだけぴかぴかと、生きの良いイワシなら、親爺じゃなくても手が出るだろう・・・。
 早速買ってきてオカカに捌いてもらった。オカカは魚の扱いにかけてはかなり上手で、7〜8kgくらいのブリなら、一人で捌いてしまう程だ。だから親爺が手を出すより素早く早く丁寧で、当たりを汚さない・・・。  
          
  鍋に水、醤油、酒、砂糖を入れ、煮立たせる。
  魚を煮るときは、煮立たせた煮汁に魚を入れて煮るのが良いと、プロの料理人に聞いたことがある。何処で聞いたか、行きつけの料理屋だったか、テレビだったか、本で読んだか、余りよく覚えていないが、そしてあんまり理屈も判らないが、親爺は素人なので、その道の玄人が言うことは基本で、正しいのだろうから守る。
 煮汁の味を見て、好みの味に調える。
         
 煮立った煮汁に、イワシを入れ、やや強い火で煮る。この時酢と、梅干しを一粒ほど加え、煮て行く。 
 これは確かテレビで見たのだが、ある老年のプロの料理人が、「生きの良い魚は、ある程度強火で煮上げる。コトコト弱火でなんて煮込んでたら生臭くて喰えなくなってしまうヨ。」と格好良く曰っていた。
 これも理屈は良く分からぬ素人親爺だが、確かにその通り煮ると、美味い様な気がしないこともないし、何よりあの料理人の台詞は格好良かったのだ・・・。で、親爺もこればかりは鍋から離れず、やや強火で一気に煮上げる事にしている。 
                
 で、煮上がったのがこの一皿。
 美味いの美味くないのって、そんなもの美味いに決まっている。
 これだけ鮮度の良いイワシを、プロの料理人の言うことを総動員して、ほぼ忠実に守って、格好良く強火で一気に煮あげた一品だ!!
 生臭さなど薬にしたくとも無く、1/3以下に煮詰まった煮汁も、飯にかけて喰いたくなる旨さ・・・。
 親爺の数少ない自信作なのだ。
               


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