2015親爺のずぼら絵日記(春) 新年度となりました。剱御前小舎も小屋開け、営業再開月であります。
                                        で、親爺もここに、ずぼら絵日記を(春)と、項を改めました。
                                        皆々様には、本シーズンもどうぞ宜しくお願い申し上げます。・・・ 2015/04/01 剱御前小舎 親爺 拝
                              
                                        いよいよ5月も最終日ですのでこの項は本日をもって最終更新といたします。
                                                                               2015/05/31  親爺 拝



5/31
 あっという間に5月も最終日となった。
 剱御前小舎は今日で春の営業を終え、一端閉鎖する。
 心平や、クミチャンも下山し24,5日間の連休となる。4月半ばに入山して、二人とも一度も下山していないので、随分
疲れたろう。例年なら5月中に交代で下山し、数日ずつ休みを取るのだが、6月の長期休暇があるので我慢してくれたの
だろうか・・・。明日からしばらくゆっくりリフレッシュしてもらおう。
 山里の親爺宅は、庭が花盛り・・・といっても親爺は花には全く興味もなく、全てはオカカの仕事。垣根のバラが咲いて
いることも今日気付いただけだ・・・。
 親爺とオカカはこの6月に、長女の結婚式を控え少し慌ただしい。尤もこれもオカカが忙しいばかりで、親爺はせいぜい
その手伝い程度しか役立たぬ。
 実は少し寂しくもある親爺とオカカだが、こればかりは仕方有るまい。次女、三女も控えていることだし・・・・・。


 雪ばかりの庭だったのが、あっという間に花盛りの庭となっている。いくら草花に興味はなくとも親爺も少しは気付いていた・・・。
 


5/29
 昨晩もお客様はゼロ。
 で、クミチャンとアッちゃんが剱沢小屋まで散歩に行ってきた。
 剱沢小屋は5月6月のの営業を見合わせていて、先頃入山したばかりだが、食料がたりなくなっていた剱御前小舎は豚
肉などの食材を拝借していたのだ。
 剱御前小舎は後3日の営業で、一端小屋閉めして、六月末からの再営業となるのだが、もちろん剱沢小屋も現在は未だ
営業はしておらず、小屋開け準備作業中であり、お客様の宿泊は不可能なので注意願いたい。
 剱沢小屋の営業再開は7月の予定。
 クミチャンが滑る・・・雪が腐って中々滑れない・・・・・。


 剱沢に向け剱御前小舎の横から一気に三田平まで下り剱沢雪渓最上部を左に回り込み一滑り、剱沢小屋に着く・・・・・。
 


5/28
 暖かい日が続き、剱御前小舎でも周りの雪が無くなってしまった。
 雷鳥を見れば未だ5月だと解るが、小屋の周りの様子では雪が全くないのでとても5月だとは思えぬ・・・・・。
 まあ、こんな年も有るのだと親爺も少し驚いている。


5/27
 昨日、剱御前小舎の手伝いに来てくれていたミユキちゃんが下山した。小屋開けから無理を言って来てもらっていた
が、本当に助かった。ミユキちゃん又いつでも来てくれよ・・・・・。
 で、剱御前小舎は心平支配人とクミ厨房長の二人だけとなったのだが、あと数日で一端剱御前小舎を閉めると云っ
てもこれでは一寸手薄に過ぎる・・・。と思っていたら,去年のスタッフのアッちゃんが応援に駆けつけてくれた。今日は
マー君がボッカで食料を揚げてくるし,週末にはタケチャンも食料ボッカで入山。5/31の小屋閉めが日曜なので、何とか
なりそうだ。
 剱御前小舎は今スタッフを募集中なのだが、未だ反応がない。7月からのスタッフを引き続き募集中だ。
 山暮らしを体験したい方、どうぞ気軽にメールで応募下さい・・・・・。


 NさんMさんが食料を背負って剱御前小舎を慰問。何と国産うなぎを・・・心平待ちきれずワンカップを手に,先ずは匂いで一杯・・・。
        

 山里でもしばらくお目にかかっていない国産うなぎ・・・・・アッちゃんも応援に来てくれて,ミユキちゃんの歓送会???
 


5/26
 立山は本当によい天気が続き、雪もぐんぐん減っている。
 お客様もボチボチお見えになり、宿泊ゼロの日は、営業再開から延べ10日間も無いのでは無かろうか・・・。
 今年から、試験的に6月の営業を見合わせることにした。と云うのは昨今の諸物価高騰、消費税率の引き上げなどの
影響により、個人事業である山小屋もその経営が極めて厳しくなっており、コスト削減と云うことを具体化せねばならぬ
様になったからだ。
 親爺は昔から6月はお客様が来なくとも、7月から始まる夏山に備え、山小屋の整備や、準備に当てる期間と位置づけ
てきた。しかし世の中はめまぐるしく変わり、そんな悠長なことばかり云ってはいられなくなってきたのだ・・・・・。
 発電機を回し電気を起こし、ストーブを焚いて小屋を温め、例えお一人でもお客様が来られれば、必要に応じ乾燥室の
ジェットヒーターも回し・・・・・と、一日山小屋を開けておくとそのコストは数万円となる。そこへ持ってきてスタッフの賃金、
食費などなどと計算して行くと・・・。6月はお客様の延べ人数は数十名様で、売り上げが100万円を超えることはない。
 となると、いくら数字に疎い親爺でもこの時期は、主要スタッフの賃金はもちろん支払うが、小屋を閉めておいた方が
経費削減できると云う事には気付いていた・・・。
 周りの山小屋を見ても、通年営業をしているのは室堂周辺の山小屋というよりはもう立派な山荘もしくは温泉旅館ばか
りで、室堂から徒歩1時間以上の稜線部より奥地では、一の越山荘と、わが剱御前小舎のみが通年営業で、そのほかは
GW期間のみ営業一端閉鎖、もしくは7月から10月までの営業しかしていないのだ。
 これも考えてみると当たり前のことなのだ。
 山小屋の公共性と云う事も考えぬ訳ではない。というよりは、考えてきたからこそコストを無視してズ〜ッと通年営業を
継続してきたのだ。
 が、限界とは云わぬが、このまま通年営業を継続するのにも疲れてきたし、試験的に6月の剱御前小舎閉鎖がどのよう
な不都合があるかを確認する意味でも、今シーズンは試験的に閉鎖することとしたのだ。
 来年からもずっとこの方向で行くか、或いは又通年営業に戻す必要が出てくるか、とにかく今年はこんな理由で、一端、
剱御前小舎を閉じ、六月末からの営業再開をすることとした。
 ヨータローが「風立ちぬ」のビデオを見たがって、見せる度に「ひこうきブ〜ンととんで、ひだりへまわってゆくんだよ。ご〜
っととんでゆくんだよ」と、身振り手振りで興奮するので、親爺はその「ジロー少年の夢の飛行機」を作った。
 以前も剱御前小舎で作ったことはあるので、これは2作目?だが・・・。
 恐らくヨータローの手に渡れば、この飛行機も数分で原型を止めなくなるだろうが・・・・・.


5/24
 剱御前小舎前から見る落日は素晴らしい。富山湾が足下に見え、その手前の大日岳も足下に見えるので、何やら飛行
機から夕焼けを見ているような気さえする。
 天候に恵まれた5月。小屋の周りは雪も少なく、季節が一月ずれているようだ・・・。


 剱御前小舎に宿泊されるお客様の何割かはこの夕景がお目当てのようだ。
 御前山や、別山辺りに足を伸ばし素晴らしい夕景を堪能する,或いは撮影する・・・。


5/22
 昨朝はうっすらと雪が積もっていた。恐らく夜半に降ったものだろう。
 こんな朝には今が未だ5月なのだと気付くのだが・・・・・。


 空輸で荷揚げされた燃料のドラム缶にも粉砂糖を振りかけたように雪が残る。


5/21
 青空の下、空輸作業が無事終了した。
 午後からは天気が崩れたが、空輸作業は早朝に終わったので、影響は無し。
 御前山を目標にヘリが侵入してくる・・・・・


 心平がヘリを荷下ろし地点に誘導して・・・・・                   ぴたりと指定場所に荷下ろし完了。
 


5/20
 剱御前小舎に恵みをもたらした雨が上がった後の雷鳥沢、大日、弥陀ヶ原・・・・・。
 貯水タンクには3トンほどの水が溜まって、漸くホッと一息ついた剱御前小舎だ。それにしても雨上がりというのは空気が
澄んできれいなものだ。


 マー君とみゆきちゃんがどうやらドーナッツを作っている様だ。


 一寸手が空いて、気分もほぐれる山小屋暮らしの一コマ。みんなで作っていただくドーナッツは格別美味いだろう。
 


5/18
 クミチャンが随分きれいな写真を送ってくれるので助かっている親爺だ。
 山の写真は足で撮るので、親爺など最近はめっきり写真が撮れないが、クミチャンは若い分気軽に小屋の周りを駆け回
って、まさに足で写真を撮ってきてくれる。有り難い。
 剱御前小舎のすぐ前からの夕景。山小屋の従業員でなければ中々こんな写真は撮れぬと思うが、運の良いお客様は、
初めての宿泊でこんな夕景に巡り会える・・・・・。


5/17
 昨日は40名様と、この季節にしては沢山のお客様にお泊まりいただいた。
 天気が悪くキャンセルもあったのだが、今日の天気が良いとの予報が出ていたから、皆さんはそれを信じガスの中を登
って来られたのだろう・・・。
 昨日も午後から天候が回復し、見事予報通りの快晴に恵まれた今日は素晴らしい山日より、皆さん喜々としてそれぞれ
の目的地に向かって出発していった。
 剱御前小舎の写真を見ると一月ほど時期がずれているような気がする。これは例年ならどう見ても6月の剱御前小舎だ。


5/16
 今日はガスが巻いているが、この後のヤマテンの予報では昼頃から晴天になるとのこと。明日の良い天気のようで、
お客様のキャンセルもさほど多くはない。それでも20パーセントはキャンセル・・・・・。
 クミチャンが送ってくれたのがこの一枚。
 まるで、夏場の親爺部屋から撮った写真のようだ。雪が本当に少ない。


5/15
 朝は青空が広がっていた山里も、もう雲が青空を隠し薄暗くなっている。剱御前小舎もガスにつつまれているようだ。
 昨日は素晴らしい天気で、朝一番で旧友のアキラが電話をかけてきた。「今日剱御前小舎まで日帰りで行ってくるから
一寸寄って顔を見ていくちゃ。」とのこと、9時過ぎに我が家へ顔を出し、鱒寿司を届けてくれた。
 一日中天気が良かったので、自称アルピニストのアキラでも大丈夫だろう。体力はさすがに親爺よりも5,6歳若いし、
元気なので心配はしなかった。案の定午後4時過ぎに下山してきて我が家へ寄り、又コーヒーを飲み乍らの馬鹿話に花が
咲き6時頃までワイワイやって、帰って行った。
 その後心平からの定時交信で、元気に剱御前小舎へたどり着き、昼飯を一緒にしてさっさと下山していったとの連絡と、
クミチャンからの写真が送られてきた。なるほど元気そうだった。
 アキラは未だ親爺が元気で、みんなを山に連れ歩いていた頃を知る、数少ない友人の一人。
 オカカが「昔の小屋開けのビデオが剱御前小舎で見つかって、親爺が元気に歩いているのを見たみんなが、親爺さん
がすごいペースで歩いている・・・と、驚いていた位だから、ヘリコプター親爺になってずいぶんになるね。」と言うと、アキラ
がすかさず「昔は後をついて行くのが大変だった程だ。」とフォローしてくれた・・・・・。
 いやいや幾つになっても、馬の合う友達というのは有り難いものだ・・・。
 快晴の剱御前小舎の前、剱と後立の山々を背に完全装備のアキラとサンダル履きの心平、クミチャン。
 それにしてもこの雪の少なさ・・・・・。


5/14
 立山は今日も良い天気が、明日から天気は少し崩れるらしい。
 水不足の小屋は、雨乞いでもしたいところだ・・・・・。


 夏日の下界では、親爺とオカカはヨータローの子守日。
 もう随分しゃべるので、その可愛いこと可愛いこと・・・・・。親爺もメロメロならオカカもメロメロで、子守と良いながらもどっちが遊んで
もらっているかよく分からぬくらい・・・。天気が良いので庭に出てシャボン玉、でも熱すぎて・・・。富山からの東京便も天気が良いので立山
上空を飛んでゆく。
 


5/13
 何時もなら小屋の裏側にうずたかく残っている雪を屋根に放り上げ、太陽で溶かして水を作るこの季節だが、今シーズ
ンの剱御前小舎の周りにはもう雪がない。で、空から降る雨が唯一の水源となるのだが、雨も降らない・・・・・。
 いよいよ水無し小屋の宿命を思い知らされている。
 この台風に期待したが、風はかなり強かったものの雨はそれこそ雀の涙、いやいや参った・・・。
 天気予報は今日も晴れ、明日も晴れ、こんな時は余り嬉しくない晴れマークだ。
 弘法平辺りから望む薬師岳。昭和四十年代後半、親爺は学生時代の四年間をこの山域でバイト生活に明け暮れた。



5/12
 クミチャンが撮ってくれた今朝の剱岳。
 何とも怪しげな雲行きだが、台風の影響が出ているのだろう。雨はまだだが、風がかなり強く吹いているそうだ。


 今朝は山里も上空に青空はないが明るく、朝からかなり強い風が吹いている。春の嵐と言うには遅すぎるだろうが、5月
の台風とは又恐れ入った。
 昨日の美女平からブナ平にかけては正しく春、ツツジが咲き、ブナの若葉が爽やかな風にそよいでいた。
 

 標高が上がると立山は未だ雪の世界だ、国見HPから剱御前小舎や剱岳を遠望する。剱御前小舎直下から雷鳥沢上部、
新室堂乗越辺りの雪のつきようがよく分かるだろう。稜線部の雪は極めて少ない。




5/11
 約7ヶ月ぶりで室堂まで行ってきた。
 5/22予定の空輸作業のため、国見のHPの偵察だ。
 桂台料金所から有料道路(一般車通行禁止道路)を美女、弘法、追分と進み、弥陀ヶ原、天狗平を過ぎればもう国見の
HPだ。これは山荘組合でHPとして富山県道路公社に使用許可をもらっているスペースで、本来は駐車場だったスペース
だ。既にきれいに除雪され、いつでも使えそうな状態になっていたので、これで一安心である。
 この通称、「国見HP」は、山小屋のみならず、登山道整備の資材運搬、山岳遭難救助時の緊急HPとしても使われている。
 国見HPの写真を撮った後、大谷の雪の廊下を通り、室堂まで行く。
 久々なのであちこちへ顔を出すと夕方まで帰れなくなる。で、どこへも依らずとんぼ返りで山里に戻ってきた。


 剱御前小舎も快晴。剱がくっきり見えている。


 気温が低く夕べは少し雪が降ったようだ。海老のしっぽが・・・・・。


5/10
 例年より雪解けが進んでいるせいか、雷鳥の衣替え靄や早めに進んでいるような気がする。まあ、これは周りの景色に
溶け込む、保護色なのだから当たり前と言えば当たり前・・・。
 立山の春の訪れはこの雷鳥たちのペアリングで始まる。


5/9
 残念ながらこれは昨日の剱御前小舎。前日に降った雪がすっかり溶けている。
 それにしても雪が少ない。例年なら剱御前小舎の食堂からは剱御前小舎の前の雪が遮って、剱が見えないのだが、今
年は見えるのだ。この写真の通り、視界を遮る雪がもうすっかり無くなっている・・・。
 こんな状態は少なくとも五月末、或いは6月の初めと云ったところだ。
 何とも不思議な気がするのだが・・・・・


 雷鳥沢を覗くと、上部こそ雪は無いが下部の雪は例年並みだ。


5/8
 今朝は一面真っ白な積雪。クミチャンが早速写真を撮って送ってくれた。
 今の時期、空から降ると言えば大方雪であり、剱御前小舎辺りで雨が降るなど実はそっちの方が珍しいのだ。が、今年
に限って言えば、剱御前小舎周りの雪はもう殆ど溶け、6月頭の様相・・・そんな中で見た、突然の数センチの積雪だから
一寸驚いたのはクミチャンだけではなく親爺も一緒だ・・・。
 剱御前小舎は静けさを取り戻し、訪れる人影もまばら・・・。


 もう雪は止んでいる。雪が溶けて、剱も頭が見えている・・・・・。


5/7
 HPの更新を3日間もサボった・・・。
 GWの東京DLで結婚式を挙げると云う、誠に人騒がせな甥っ子に「おっちゃん、おばちゃんと出てきてよ。」と言われれば
「何、東京DL・・・GWに・・・」と、ぶつくさ言いながらも出席せぬ訳には行かない。何分にも親爺には可愛い甥っ子なのだ・・・。
 その結果、東京に向かった5/5〜山里にヘロヘロになって帰り付いた今日夕刻まで、HPの更新が出来なかったのだ。
 ホテルでは随分時間もあったし、渋滞も美味く迂回できたのだが、たまたま宿泊したDLのホテルが、まるっきりWiFiが使え
ぬと云う酷くお粗末なホテル、これには全く参った・・・。
 で、剱御前小舎には心平が居て親爺の留守をしっかり守ってくれて居るので、心配はなく、親爺とオカカがミッキーやらチッ
プやらグーフィー等と戯れている中にGWもさっさと終わってしまったのだ。
 警備隊の連中も皆室堂へ下山し寂しくなった剱御前小舎だが、スタッフ皆元気で、今日はホッと一息ついている様だ・・・。
 立山は今日も好天。剱もよく見えている。


 夕べは警備隊駐在ラストナイト・・・ナンのサインなのかな??? 山田さんもご子息と剱御前小舎に来来られた様だ・・・。
 

                  警備隊は今日全員が室堂へ向け下りた。
      


5/4
 快晴の朝、剱御前小舎に詰めている警備隊員3名が剱岳に向かった。
 今日が恐らく剱だけ登山のピークになるだろうとの予想で、重点的にパトロールし、遭難防止に目を光らせる事だろう。
 たゆまぬ日々のトレーニングで鍛え上げた連中だが、普段はにこやかな好青年ばかり、家庭にあっては幼い子供達の
父でもある。それ故、彼らの献身的な活動には言うに言われぬ複雑な想いを持つ。
 だから、「気をつけろよ・・・。」と、釈迦に説法を承知で言ってしまう親爺なのだ。
 この時期の剱御前小舎は立山では営業している最奧の山小屋、つまり最前線基地となる。さて、このGWも是非是非、
無事故で終わって欲しいものだ。
 GWが終われば警備隊の連中も、7月の夏山を迎えるまで室堂常駐となる。


 雪が少ない雷鳥沢も登山者、スキーヤーで賑わっている。


5/2
 高山特有の蒼空の下、剱を背景に今や飛び立たんとするパラグライダー・・・素晴らしく良い絵だ。
 パイロットは完全復調の森爺さん。剱御前小舎の特別天然記念物指定を受けている、「元祖居候」種の生きた化石とも
呼ばれスタッフ全員に親しまれている森さんは親爺の古い山仲間だ。
 昨シーズン後半から体調を崩し、ずっと治療に専念していたが、約半年間のブランクをはね除け、剱御前小舎に戻って
きてくれた。「体力が落ちた。」と自重気味だったのだが、4/20に入山し体も山になれたのだろう、この元気には親爺も尻を
たたかれる思いだ。
 親爺の数少なくなった、絶滅寸前の古い山中間達・・・森さんが元気になって良かった・・・・・。


 警備隊員の交代だったのだろう、種発前の記念写真か・・・。  雪が少なく、小屋直下を随分したまで下りて雪面にいたりスキーを履いている。
 

                 記念写真でクミチャンとミユキちゃんが入れ替わっている。
           


5/1
 この写真が4月30日に剱御前小舎の前で撮ったものだというと、恐らくGWに一度でもここへ登ってきたことのある人は
目を疑うだろう。かく言う親爺が我が目を疑うのだから・・・。
 雪が少ない、と云うより剱御前小舎周りの雪は殆ど6月の初旬だ。
 小屋開けに付きものの除雪作業だが、今年は例年と比べると1/10程度、裏面は水を作るための雪堀もあるし、一階
部分はもちろん埋まっているが、一階部分がご覧の通り、除雪どころか雪がなかったのだから・・・・・。
 が、さすがに風が吹けば冷たそうだが、こんなGWは親爺も初めてだ。


 警備隊5名が常駐し、森爺さんも元気になって復帰して、一寸賑やかな剱御前小舎だ・・・。


4/30
 今日も晴天。
 GWの晴天続きは久しぶりのことでは無かろうか。下界の予報では4日、5日が少し崩れるとでているが、ヤマテンが出し
たGWの予報は未だ晴れマークが生きている。下界と山では随分天気も違うことが多い・・・。
 4月も今日で終わる。
 あたりを見ると5月の末か、6月の初旬と行った雪の具合だが、未だ今日は4月なのかと改めて驚く。雪が少ない。
 剱御前小舎の外壁トタンの傷みがかなり酷くなってきた。下界とは比べようのない気象条件の厳しいところだから仕方有
るまい。部分補修は毎年しているが、今年も心平が補修に取りかかった。マー君との名コンビで、安全第一・・・。


4/29
 夕べ、親爺がかつて勤務していた会社の社長から電話があった。社長は親爺より一つ年が若いが、幼なじみだ。
 昔、二人でネパールに乗り込み、右も左も解らぬまま二人そろって情熱だけで立ち上げたネパール支店・・・。若いから
出来たのだと今でもその頃のことを思い出す。支店立ち上げはなったものの、頼りにしていた初代現地支配人が航空機
事故で突然他界し、又一から体勢を立て直す羽目になった最初の1,2年、初めて手がけたイタハリの警察訓練施設工事
で、現地の警察署長とすっかり仲良くなってしまった事、当時ネパール最長と言われた吊り橋工事ではせっかく建てたメイ
ンの支柱が施工中に倒壊して途方に暮れたこと、猛暑に閉口したネパール西部での道路工事、マオイスト(共産ゲリラ)に
に悩まされたアルン谷の水力発電事業、クンブー山域の吊り橋工事、作家の根深誠氏に頼み込まれたヒマラヤの僻村ドル
ポでの架橋工事・・・・・。
 とにかく十数年はそんな仕事ばかりで経験を積むことに明け暮れた気がする・・・。
 しかしそんな中でも人材育成に全力を傾注した社長の眼力は特筆に値する。
 約10年にわたり、JAVADA(中央能力開発協会)の海外青年技能研修計画に則ったネパール人研修生の受け入れを行
い、延べ90名ほどの人材を育成したのだ。この事が現在のネパール支店につながっていることは言を待たぬ。そしてその
研修の実務を担当させてもらった事は、今でも親爺の大きな誇りである。
 ネパール王国が、ネパール連邦民主共和国に生まれ変わり、ネパール支店は大きな事業も十分受注できる力をつけて
きた。そして今や、ネパールトップクラスの会社となり、ブータンからの業務まで受注できる会社へと駆け上った・・・そして
今度の地震であった・・・。
 「かず(親爺のこと)やぁ、ネパールのことを想うと、俺ぁ涙が出て、止まらん・・・。」電話の向こうの社長の声に、親爺も胸
に迫る想いがわき上がった・・・。
 「社長、よう頑張ったなぁ、それでも面白かったなぁネパールは・・・あのカトマンズもう見られんかなあ・・・」そう答えるのが
親爺も精一杯だった・・・。
 何とも、この大きな地震の爪痕の深さよ。社長の、今は静観するしかない悔しさが親爺にも伝わってきた・・・。
 
 剱御前小舎はお客さんも少なく、山岳警備隊員とスタッフの夕食の方が遙かに賑やかだった。
 ここに写っている皆も、寝パルの友人達のことを心から心配している。


 小屋の中でも筋トレに余念がない警備隊員。クミチャンやミユキちゃんの料理は好評!
 

  立山は今日も快晴。


4/28
 今日は朝から、立山有料道路の入り口、桂台まで行ってきた。
 この有料道路は一般車両の乗り入れが禁止されているので、あらかじめ所轄警察署で通行禁止道路通行許可を取得
しておかねばならず、親爺達立山一帯の山小屋経営者にはこの道路が開通する以前から山小屋営業をしていたため、
料金が免除されるのだが、毎年料金徴収免除車両の指定を受けねばならぬので、その書類を提出に行ったのだ。
 何時ものようにTシャツの上に薄いフリースを羽織り、ジャージ、サンダル姿でのこのこ出かけたのだが、件の桂台道路
公社事務所は、今から開通式の神事を執り行うと云う直前・・・・・。ダークスーツの恐らく関係者とおぼしき人達がうろうろ
している・・・・・ありゃ、去年も丁度こんな時期に出くわした、と思い出したが、わざわざ引き返して出直すのも面倒、事務所
脇に車を停めて、知らん顔で事務所に書類を提出してきた・・・。
 ダークスーツのうさんくさそうな目線を感じながらもやむを得ぬ、こちらは相撲部屋の親方が近所へパチンコに出かける
と云ったざまだ・・・。まあ、どこの誰とも解るまい、知らん顔で車に乗り込んで早々に退散してきたが、車には剱御前小舎
のステッカーが貼ってある・・・。
 来年こそはもっと早く申請をしておこう。
 朝日小屋のゆかりちゃんが来てくれた。親爺不在で失礼。相変わらず元気そうだな・・・。


 屋根に雪を上げて溶かし、水を作る。稜線の剱御前小舎では水は極めて貴重なのだ。
 


           力仕事はお任せと、警備隊のI隊員。台所の窓を掘ってくれた。 
        


4/27
 今日も快晴の立山。昨日も一日良い天気だった。この後の予報も晴れマークが続き、これが予報通りだと久々の良い
GWとなる。
 間が途切れたGW前半なので、昨日も晴天に恵まれたが宿泊のお客様は少なかったが・・・。
 昨日は富山平野や富山湾までを足下に望む夕景となり、宿泊の数少ないお客様を喜ばせた。
 雷鳥沢を見ても随分雪が少ない・・・。


 雪は少ないながら、台所裏などは埋まっている。警備隊のM隊員が業務の間を縫って除雪してくれた。さすがの体力・・・。
 


4/26
 営業再開日の夕食風景だ。
 沢山のお客様にお越しいただき感謝に堪えない。晴天の土曜日だったからだろうが、皆様には立山も、夕日も十分堪能
いただけたことだろう。


 剱御前小舎にはこの時期、山岳警備隊が常駐する。早速M隊員による山岳安全講話が開催された。
 この時期の剱や雄山などの最新山岳情報も盛っている警備隊なので、質疑応答も出来、お客様にも非常に役立つのだ。


 助っ人のジョンが下山。今朝は寒くて窓が凍り付いたが、これは今の時期当たり前のこと。
 

 昨日午後になって入ってきたネパール大地震に驚いた。すぐに友人教え子らの安否が気になり、メールやFCなど
を使って連絡して、大凡の無事は確認できたものの、未だ連絡が付かず心配な連中も多い。
 ネパールでの仕事を引退して既に8年以上経つ親爺だが、仕事の縁は切れても人との縁は切れない・・・。心配だ。
 送られてきた写真は恐らくバドガオンかダーバースクエアーか・・・・・・・・・・・・
       


4/25
 いよいよ営業再開。
 天候に恵まれた土曜日で、予約もボチボチは行っているので、さい先の良いスタートが切れそうな剱御前小舎だ。
 例年より雪は少なく、特に剱御前小舎の周りを見ているとまるで一月早く、五月末か、6月頭のような錯覚に陥る・・・・・。
 この後の天気も随分と安定しているようだが、GW後半にはどうなっていることだろうか。
 剱御前小舎営業再開にあたり、今シーズンの無事、安全登山を剱岳に祈る。
 とにかくこの小屋前の写真をご覧じろ。 四月末戸はとても思えぬ士裏山の別山へ続く尾根にも雪がない・・・・・。


4/23
 昨日は空輸作業で、開始時間は11:00と遅かったが、やや不安定になってガスのかかった状況ながら720kgの食料や
その他の物資が無事荷上げを終えた。
 この時期は未だ国見HPが使用できぬので、芦峅寺HPから飛ぶ。10時頃に不動山の麓のHPに行って、荷造り。
 11:00にヘリが来て、早月小屋に謙ちゃんを送り込み、その後剱御前小舎、早月小屋へと荷上げを行った。
 東邦航空の350/B3エキュレイユ(通称350B)ラマの後継機。


 空輸作業が始まり、先ずは人送で、早月の謙ちゃんが・・・途中でこんな強力な応援が来た。ヨータローはヘリも大好きだ
が大型自動車も大好き・・・山岳フーズの保冷車に体験乗車・・・・・。
 


4/22
 昨日の写真は1500mあたりに雲海が広がっている。剱御前小舎の前の写真だが気持ちよい快晴だ。
 その雲海の下、山里は一日小雨がぱらつき鬱陶しい天気だったが、立山はこんなに爽快な世界だったのだ。
 さて、今日は山里も快晴。立山もよく見えている。で、今年第1回目の空輸作業だ。今の時期は国見のHPが使えないの
で芦峅寺HPからの空輸となるが、一寸遅く、今日は11:00頃からの作業開始となる。
 クミチャンもミユキちゃんも今日は生鮮食品が届くよ・・・。


 みんな元気そうな顔をしている。天気に恵まれると仕事も捗るし、気持ちよい・・・。



4/21
 昨日は全国的に春の嵐が吹き荒れた。山里でも凄い風が吹いていたし、剱御前小舎も暴風に見舞われた・・・・・。
 それでも剱御前小舎では気温が高く、今の時期では考えにくい雨が降っていたと云うから驚きだ。
 今日も山里は雨が未だ降ったり止んだりしているが、立山は晴れ、剱御前小舎も今朝からすっきりと晴れていて、雲海
が足下に広がっているとのこと。
 クミチャンから贈られてきた昨夕の写真では、大日の彼方に僅かに蒼空が見える・・・・・。それにしてもこれが4/21の
剱御前小舎前からの眺めだとは・・・小屋回りは雪が少ない。


 御前山の雪もかなり少ないようだ・・・・・。


 剱御前小舎の厨房もだいぶ片付いてきた。マー君が腹を空かせた様子で・・・・・。


4/20
 小屋内部の写真が届いた。
 例年より雪の吹き込みや、霜が少なく2階部分も今日明日中に何とかなりそうだし、1階部分も懸命の乾燥作業で何とか
25日の営業再開に間に合いそうだ。
 小屋開けで人が入っていることを知ると、気の早いお客さんが泊めてくれと来ることがあるが、これは決して受け入れら
れない。小屋開け作業時というのは小屋内部の乾燥のため至る所にストーブを焚いていて危ないし、小屋内部の備品も
未だ越冬時の状態のママなので、食事も、例え自炊にしろそんなスペースはないし、スタッフが寝るスペースすら漸くなの
だ・・・。そんな時に泊まっていただける訳がない。
 昨日は剱御前小舎で雨が降ったそうだ。温かいとのこと。
 食堂などは未だ霜が溶けず雨漏り状態で壁、天井からしずくがしたたり落ちるので、スタッフの食事も休憩も2階だ。
 皆元気そうだ。
 

 随分片付いている。タケチャンとクミチャンが交互に摂っているようだな・・・。
  


4/19
 昨日心平以下全員無事剱御前小舎に入った。小屋内部の状態も例年より良いようで、天井裏の吹き込みや、壁の霜
も、少ないとの連絡があった。
 今シーズンの雷鳥沢の雪は例年並み。昨日は気温が低く、雪面は堅くしまって、一部蒼氷となっている部分もあった。
言わずもがなのことだが、この時期はピッケルアイゼン必携である。
 雷鳥沢最上部、剱御前小舎直下のタケチャン、マー君、ミユキちゃんかな・・・・・。剱御前小舎まではもうすぐ・・・。


 雷鳥沢下部にはもうスキーヤーが入っている・・・・・。      剱御前小舎スタッフはじわじわと高度を上げる・・・。
 

       新人の助っ人ジョン君も一生懸命がんばって高度を上げる・・・後のおじさんは誰だ・・・???
              


4/18
 一日遅れで小屋開け第一陣が入山した。
 しかし今日は土曜日で、快晴となっているので登山口立山駅の人混みも凄まじく、六時半に駅前集合して室堂到着が
10時過ぎとなってしまった。
 しかし快晴に恵まれており、室堂カメラで見てもピーカンだ。
 心平支配人、クミチャンを主軸に、マー君、ミユキちゃん、ジョン君、応援のタケチャンとほぼ例年通りの顔ぶれで、皆
元気に出発していった。
 長女の婿殿と仲間二人も飛び入り参加、しかし入山が一日遅れたので明日には下山せねばならず、この面々今回は
日帰りでトレーニング、雷鳥沢までのサポート??とすることになっている。
 クミチャンから早速写真を送ってきた。今朝立山駅全員集合。・・・・・クミチャン撮影


 今朝の立山駅、ケーブル町の観光客で大混雑。ケーブル乗り場は整理券発行・・・・・。


4/17
 天候が悪く、今日の入山は中止した。
 スタッフのクミチャンや5月末まで手伝ってくれるミユキちゃん、その友人のジヨン君が、三々五々と富山入り、我が家へ
も挨拶に来てくれたが、残念ながら今日は待機だ。
 富山在住のマー君やタケチャンは昨日のうちに連絡済み。
 9時頃に、室堂の警備隊から第一陣入山について連絡があり、本日中止の旨伝えた。剱御前小舎に装備する遭対無線
(遭難対策協議会専用無線)などの受け渡しがあったからだが、天候はやはり良くないとのことだった。
 明日から天候は回復しそうだし、やや気温が下がるとのことなので、雷鳥沢の登りも潜ることなく歩きやすくなるだろう。
 とにかく今日は待機だ・・・。
 今年は剱御前小舎周囲の雪が極端に少ないので、小屋開けもスムースだろう。4/25の営業再開は変更無し。
 今日は残念ながら大日も見えぬ。この後午後からは回復しそうだが・・・。


 食い意地の張った親爺に、クミチャンは香川の特産を、ミユキちゃんは「茅の家のだし」をお土産にくれた。
 もちろん親爺は大喜びだ。ありがとうご両人。
 


4/16
 今日からアルペンルートの開通。
 ある意味で、立山の今シーズンが始まった事になる。
 我が剱御前小舎の営業再開は4/25からだが、このアルペンルートの開通を待って明日から小屋開け第一陣が入山
する予定だ。が、どうにも天候が気がかりで、多分一日順延する事になるだろう・・・・・。
 親爺も今日はオカカと外出、太って着られなくなった礼服を新調してきた。
 この連休に、甥の結婚式、6月には娘の結婚式、10月には友人の息子の結婚式と目出度いことが続くので、又何時不祝
儀があっても不思議のない一族の面々も数多居ることだし、こればかりは用意しておかぬ訳には行かぬ・・・。
 それにしても7年ほど前までの服が全く着られぬのには驚きもし、閉口している親爺だ・・・。
 ここ数年、熱いときは甚兵衛か作務衣、寒くなればフリースと裏地付きの暖かいジャージパンツで過ごしている親爺、たま
の礼装が窮屈で窮屈で・・・・・・。
 今日は村はずれから、立山連峰が穏やかに見えている。


 アルペンルート開通で、バスがかなりの数走り・・・・・・遠望する立山は春ならでは穏やかな姿。
 


4/15
 冬中閉ざされていた雨戸が開いたので、縁側にしつらえられた飾り床にも漸く日の光が届くようになった。
 第一次南極観測船「宗谷」の模型のまわりには親爺のプラモが勢揃い。
 それぞれのプラモにはそれぞれの思い出があるのだが、こればかりは「同好の士」以外には分からぬ想いだろう・・・・・。
 何やら知らぬが外が急に明るみ、青空さえも出てきた。天気予報では曇りから雨のはずだが、これだから当てにはならぬ。
 小屋開け入山日も直前まで天気の心配をせねばならぬだろう・・・・・。


4/14
 山里は静かな朝だ。
 天気も高曇りで風もなく、外の木立もそよりとも揺らがぬ・・・・・。
 明明後日に第一陣の入山だが、準備はほぼ終わっている。一昨日のヘリ偵察で剱御前小舎の様子が分かっているの
で幾らか気楽でもあるし・・・・・。
 毎年毎年同じようにして季節が巡り来る。同じ様に巡り来る季節ではあるがその中身は少しずつ変化している。これを
時の移ろいと言うのだろうか・・・。
 朝から静かすぎて、坊さんのような事をふと考えている親爺だ。
 不動山の雪が溶けた。


4/13
 昨日は快晴で、まさにヘリ偵察日和だった。
 東邦航空のヘリで、芦峅寺HPを13:00頃出発、凡そ40分余で、大日平、立山川を越え剱岳早月尾から池ノ谷上空、
北方稜線を越えて仙人、剱沢にそって高度を上げ別山乗越、別山から雄山、そして室堂上空からアルペンルートに沿い
芦峅寺HPへと回った。
 沢の雪は例年並みだが、稜線部は雪が少なく、剱御前小舎などまるで6月初めの様子。ハゼが強かったのだろうか、
僅かに剱御前小舎外壁トタンがめくれているが、被害は殆ど無い。


 剱御前小舎裏もすこぶる雪が少ない。例年なら2階の窓はおろか、大屋根まで雪に覆われているのだが。


4/12
 気持ちよい快晴に誘われ、縁側に出て外を見ると、3日前には未だつぼみが見えたばかりの水仙が、きれいな黄色い
花を開いていた。
 寒い朝だったが、温かい日射しが気温を少しずつ上げている。見上げれば大日岳もすっきり輝きそびえているが、山頂
部分や山肌のあちこちが雪解けで黒い地肌を僅かに見せ始めていて、こんなところにも春を感じる・・・。
 あと五日で小屋開け第一陣の入山だ。


4/10
 常願寺公園の桜が満開直前の見頃を迎えている。
 オカカと二人ふらふらと出かけ、桜並木を歩いてきた。
 かなり肌寒く、雲がちで青空もすっきり出ず、ゆっくりと歩こうとしてもついつい足が速くなってしまう。さすがに花の下に
弁当を拡げている人はまばらで、その人たちも寒そうに襟を立て細かく体を揺すりながら、弁当を拡げてしまったことを後
悔している様子・・・・・。
 しかし歩いている中に体も温まれば、桜の花の香が慎ましく漂っていることにも気付き、目障りな夜桜用の広告提灯も何
やら滑稽に見えてきて、良い心持ちになってきた。
 常願寺公園の桜が終わる頃、小屋開けとなる。


4/9
 昨日の雪はすっかり溶けて、今朝は薄日が射す穏やかな天気だ。
 我が家の庭にも、オカカが植えたミニ水仙がつぼみを膨らませ始めている。遅まきながら山里の春も色づいて来そうだ。
 天狗平山荘や室堂山荘、雷鳥荘などの室堂周辺の山小屋は7日に予定通り入山したようだ。天狗の賢輔親爺がFBで
「温かく、水のすぐに出て、楽な小屋開けだ」と言っている。
 我が剱御前小舎も4月25日の営業再開に向け、この17日に第一陣の入山となる。今シーズはスタッフが手薄で心配し
ていたが、山中間のMちゃんやその友達も手伝いに来てくれることになり、ひとまずGWまでは一安心。でも、もちろんスタッ
フの募集は継続中である。いい人が来てくれる事を祈ろう・・・・・。


 プレス式のコーヒーメーカーが見直されているが、これで通常コーヒーのほぼ倍料の豆で濃いめに入れたエスプレッソ風
のコーヒーは親爺の口に合う。砂糖を多めに入れ飲む。美味い。
 


4/8
 今朝は雪。珍しくはないが、朝起きて外が真っ白なので驚いた。
 昨日従兄が新品の普通タイヤを都合してきてくれたので、そろそろスノータイヤを履き替えようかと思っていた矢先の
雪で、今日、歯医者の予約を取っていたオカカは「ああ替えなくて良かった。未だ十日は替えない方が良いね。」と出か
けて行った。
 親爺の4WDは立山へ通うので、1年中スノータイヤのまま・・・・・。
 今朝は真っ白な山里・・・とは言え春の雪だ。


4/7
 やや肌寒い今朝だ。
 昨日と同じ様などんよりとした天気で、室堂周辺の山小屋の入山日なのだが、これではどうなったことだろうか。
 剱御前小舎は未だ10日後の小屋開けだが、その前にヘリでの偵察の予定。
 夕べ、心平から電話で、山中間のMちゃんが小屋開けから当分手伝ってくれるとのこと、親爺漸くホッとした。スタッフ募集
中乍ら、一寸募集が遅かったので中々集まらない。でもこれでゆっくりスタッフの応募を待てる。
 良い人が応募してくれることを心待ちにしている親爺だが、「待てば海路の日和あり」とも云うことだし、気長に待とう。
 さて今日は今から所用で外出、遅くなってはいけないのでこの辺で・・・・・。


 山里のあちこちに春るの印が芽生えている。フキノトウはもちろん、わさびの葉だろうか青々と・・・・・。
 


4/6
 だんだん冷え込んできている今朝だが、又寒気が入るとテレビで言っていたようだ。
 室堂周辺の山小屋は明日入山の予定らしいが、山里ではもう心配があまりない雪も標高1000mを越えるエリアでは入山
日に影響が出るかも知れぬ。
 かなり濃いガスが流れ、目の前の杉木立すらぼんやり霞んでいる。気温が急激に下がっているのだろうか・・・。
 剱御前小舎も17日の入山だから、もう10日ほどしかない・・・。


 右を見ても左を見ても濃いガスが流れる今朝の山里だ。


4/5
 雨模様ではあるが寒さを感ずることはなく、山里の春は紛れもない。
 窓の外の桃の花が、親爺の心を和ませてくれる。
 小屋開けまであと2週間を切った。心平、クミチャン、マー君が主軸の第一陣にタケチャンやミッチャンも応援に来てくれる
だろうし、何と今年は長女の許嫁と、その会社の山岳部の皆さん3名も一緒に入山して小屋開けの手伝いをしてくれるとの
事で、親爺も頼もしく思っている。
 親爺は酒が飲めぬいわゆる下戸で、酒の席が大嫌いなので決して人付き合いの良い方ではない、と云うよりむしろ人付
き合いの悪い方で、その傾向は年々強くなってくる。
 が、気の合う人達とお茶でも飲みながら馬鹿話に花を咲かせるのは大好きなので、我が家を訪ねてくれる人達も結構お
り、お茶と、コーヒーだけで2,3時間は何時ものことだ。
 と云うことはつまり、親爺は酔っ払いの相手をするのが嫌なので、素面の人と普通の話をするのは好きなのだということ
になり、決して人付き合いが悪いのではないと云う事になる・・・・・。
 「つきあいが悪いな」などと親爺に文句を言う人は、大概大酒飲みのことが多い・・・。だから、剱御前小舎でも酒が出る時
は、飲んべえの心平に任せ、親爺は早々に切り上げる事が多いのだ。
 温かい雨の朝。
 

 残雪も殆ど無くなった山里。久々に伯父夫妻が我が家を訪ねてくれた。伯父は親爺の亡き母の兄で、満88歳。元気だ。
 


4/3
 オカカが村はずれから蕗の薹を摘んできた。
 残雪未だ多い山里ながら、雪が溶けた地面からは青々と蕗の薹が顔を出しているそうで、「まだまだたくさんあったけど」
そんなに食べられるものではないので取ってこなかったそうだ。


 山里に春が来たことを実感させる蕗の薹や、昨晩からの春の嵐だが、3/17にヘリコプターから撮影された剱御前小舎
の写真をもらった。沢スジは例年並みの雪だが、稜線部は風が強かったらしく雪が少ない。
 あと1週間ほどすれば、天候を見て、ヘリで各山小屋の偵察に入る予定だ。


4/2
 快晴の朝だ。放射冷却で、明け方はやや冷え込んだような気がするが、春の朝のややぼやけたような青空が優しげで
9時を回った今、もうぽかぽか陽気となってきた。
 我が家の猫額庭よりもやや広い隣の謙ちゃん宅の庭には、酷い豪雪の所為で、上部の幹が折れながらも果敢に枝を
伸ばしがんばっている桃の木がある。ここ数年この桃の木が花を開かせるのを心待ちにしている親爺だ。
 別にこの桃の木に思い入れがあるわけではない。何時の頃から有った桃の木だろうかと云うことすら親爺には全く記憶
がないのだ。
 が、雪にうんざりする冬暮らしの終わりを、全てに先駆けて告げてくれる花がこの桃の木で有ることは確かで、この花が
咲いたと云うことは、山里に春が来たと云うことなのだ。
 春だ。剱御前小舎も早月小屋もあと2週間あまりで小屋開けだ・・・。


 幹の上部が、雪で折れているが今年も元気に花を咲かせた。


4/1
 なるほど時間の流れは、歳を重ねるにつけ加速度的に速くなって来る。
 ついこの間、正月を過ごしたばかりだと思っていたのに、もう4月で、新年度が始まるというのだから・・・。
 とは云え、確かに長い冬を過ごし雪にも十分飽いたし、のらりくらりのずぼら生活も一寸飽いてきた。
 外を眺めると雪は殆ど消えて、我が家の猫額庭も完全に出て、不動の山には花霞がかかっている。
 5ヶ月ぶりに雨戸を開けて、縁側に春の日を呼び込んだつもりだが、生憎と花霞にもやった天気なので明るい日の光と云う
訳ではないが、冬の暗闇になれた座敷は、何とも明るく感じられ、紛う方無き春の訪れを屋内にも引き込んだ気がする。
 さてさて、17日には小屋開け第一陣が入山する。今年はスタッフが少なく、泥縄式に今募集中だ。そのうち名新たな仲間と
して、新スタッフもそろうことだろう。
 親爺もボチボチとエンジンをかけておこう・・・・・。


 雨戸を開けたら、我が家の庭も雪は無く、隅の方には緑色のものがちらほらと見えた・・・・・。


                                        

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