2014親爺のずぼら絵日記(夏)・・・今日から6月になりました。親爺のずぼら絵日記相変わりませんが
                                            項を改めて、夏バージョンと致します。例によって内容は全く変わり
                                            ません。                   2014/06/01 親爺 拝



8/31
 天候にこれだけ恵まれなかった8月も珍しいが、いよいよ今日で終わり。
 明日からは9月となり、秋山となる。
 最後までこんな天気が続いた今シーズンの8月だが、いよいよ夏山最終日かと見れば・・・・・。ああ、やっぱりスカッと晴れ
た日の方が良い・・・・・。
 来るべき9月の秋山に期待しよう。


 本当におかしな天気の続いた夏だった。こんな夏はさっさと行っちまえと云うのが親爺の本音・・・・・・・・。
     


8/30
 3枚の電波発信用アンテナが、剱沢方面に向かい設置された剱御前小舎の外壁。
 今まで携帯電話が使えなかった剱沢の、剱沢小屋、剣山荘の二つの山小屋と、山岳警備隊の常駐する剱沢管理所、
登山研修所剱沢前進基地、剱沢キャンプ場、さらには剱岳の一般ルートなどなどがこの3枚のアンテナにより携帯電話の
通信可能区域となる。
 当初は午前5時頃〜夜9時頃までに限定して電波を発信するだけと考えていたが、それでは総務省の許可が下りない
とのことで24時間の稼働となっている。
 しかし下界と異なり、発電機による電気供給を行わなければならないので、小屋ではこの中継施設のために夜9時にな
っても発電機を止めらない・・・・・。
 消費電力は大したことはないが、それでも発電機は回さざるを得ず・・・。
 昔から”泣く子と地頭には勝てぬ”と云うが、この言葉は今でも通用するのだなぁ・・・。


8/29
 今日はしゅん君の下山日。
 静岡大の院生で、登山者の「ヒヤリハット」を聞き取り調査するために剱御前小舎に常駐した。
 当然山小屋の従業員並みに、手が空いている午前中はこき使われただろうが、なにやら親爺にはよく理解できぬことを
いろいろ聞き取り調査していたようだ・・・・・。調査の成果がいかほどかは知らぬが、少なくとも剱御前小舎のメンバーとは
打ち解け仲良くやっていたようだから、一月足らずの滞在ではあったが社会勉強にはなっただろう。
 剱もちょっとだけ顔を見せ、しゅん君を見送っていた。


 かなりたくましくなったしゅん君・・・                  サンゲおじさんともすっかり仲良しになったようだ・・・。
 



8/28
 すばらしい雲海が広がった。
 一昨日の午後だ。
 標高2500m〜2600m以下はガスに覆われたままであるが・・・・・
 足下の荒海のような雲海に、大日岳が島のように山頂部だけを出している。
 こんな景色も運が良ければ見られるのだが・・・・・。


8/27
 まあ、寂しい夏だった。
 雨にたたられ、「イマダカッテケイケンシタコトノナイキロクテキナ」寂しく厳しい8月だった。
 このカタカナ部分の表現は、ここ何年かちょくちょく耳にするようになった表現で、災害報道時に使われる言い回しだが、
なるほどこの表現にふさわしいような状況というのは身の回りにも、割とあっけなく起こりうることを痛感した・・・。
 まあ、あまりいい状況では使えず、過酷な厳しい状況で使うことがふさわしい言葉なのだろうが、この表現を是非いい状況
でも使ってみたいものだが・・・。
 何となく閑散とした剱御前小舎の前。


8/26
 台湾の玉山へは2度出かけた。
 最初は山荘組合の仲間と連れだって、「立山山荘組合青年部訪華玉山登山隊」と云う長々しい名をつけた登山で、この
時は若い体力に任せ、1泊2日のコースを日帰りで登った。(標高2700の自忠〜拝雲山荘3400m〜玉山3997m〜拝雲山荘
〜自忠)早朝というか夜中の2:00発で、16:30帰着というロングランでヘロヘロに疲れたが面白かった。
 2度目は50半ばになって、心平やショウヤも一緒に出かけたが親爺は阿里山森林公園で待機、玉山へは登らなかった。
 そしてその2度とも中華民国山岳協会の皆さんにはずいぶんお世話になった。
 中華民国山岳協会の皆さんもずいぶん変わって、最初の頃にお世話になった陳先生や、林先生はすでに物故されている
が、2回目の時にお世話下さった林哲全先生は親爺より遙かに年も若く、日本にも再三登山に来ている。
 そして今回、剱岳登山に中山協の皆さんと剱御前小舎にお越し下さった。
 入山日の天候は快晴、しかし登山行動日はガスの中の登山となってしまい残念だった・・・・・ものの、全員登頂を果たし、
満足して剱御前小舎に帰ってこられ、当夜は和やかに剱御前小舎スタッフとの交流と相成ったのだ・・・。
 

              


8/25
 今朝もこんな感じで、とにかく今年の8月山は天気が悪かった。
 ここまで悪天候にたたられたら、親爺などもう開き直るしかないと腹をくくっているつもりだが、なにぶんにも根が小者なの
で、なかなか腹をくくりきれぬところもある・・・・・。
 が、なんといっても天気ばかりは致し方ない。
 天気はやはり人知の及ばぬところなのだと思い知るしかないのだ。
 山小屋の営業成績など世の中に影響するものではないが、農産物の生育などはかなり深刻な問題となるかもしれない。
 世の中に影響は与えないが、世の中の影響は受ける山小屋商売、弱いものだな・・・・・。
 なにやらぼやきだけの親爺だが、根が小者なばかりではなく、すこぶる楽天家でもあるので、何とか均衡を保っている・・・。


8/24
 昨日の立山は一日中晴れた。
 下山した親爺は筋肉痛がピークで、閉口・・・。
 剱御前小舎には、台湾、韓国のお客様がたくさん入って下さり、少し賑わった。立山も世のご他聞にもれず近隣諸国から
の登山者にやっと馴染まれるようになって来たのだろう。
 台湾と云えば玉山、韓国と云えばインスボンやソラクサン。親爺もかつて足跡を残した山々があり、山の仲間も多い。
 これからも、海外からのたくさんの登山者に来て欲しいものだ。
 昨日は剣もこんな穏やかな姿を見せてくれた。


8/23
 昨晩は強い雨が降ったりしていたが、今朝はガスの中に比較的穏やかに開けた。
 今そのガスも切れ、視界が広がりつつあり、今日明日は何とか穏やかな登山日和となるだろう。8月となって久々の天候に
恵まれた週末となりそうな気がする。
 「平成26年8月豪雨災害」と名付けられたくらいのこの8月の雨、何とも心が痛み、広島の大災害の惨状の流れるニュースは
涙腺の緩い親爺にはとても涙無くして見られない・・・・・。何とも言えぬ。唯々合掌・・・。
 立山は好天に恵まれそうな今日明日ではあるが、朝や、夕刻には大気が不安定になるとの情報もあるので、早出、早着きを
心がけ、天候の急変に対応できる装備(雨具)も必ず携帯し、山を楽しんでいただきたい。
 昨日のこの晴天を、2日前に予想できた天気予報は記憶にない・・・・・。


 快晴の下、8月最後の空輸作業が完了した。                  警備隊、H隊員による山岳出前講座ケルン。談話室でくつろいで・・・。
 


8/22
 昨日親爺はオカカの叔父の訃報で下山した。
 久々の無雪期の雷鳥沢を下ったのだが、やはり今や下りは堪えるような体になっていることを思い知った・・・・・。
 その上の肥満と肺疾患で、登りが楽なわけでもなく、下りよりはスピードも落ちるし息切れがすさまじい・・・。自分でペース
をつかもうとするが、それ以前の基礎体力の問題・・・・・・・。
 7時間という時間をかけて室堂まで降りた。おそらく記録だな・・・。
 今日は快晴。山里からも立山の峰々がくっきり見え、空輸日なので早朝からタケチャンが荷物を持って国見HPに向かって
くれた。明日は一日少し天気がくずれるとの予報だが、その後は好転し、晴れマークが続く。明日の崩れもたいしたことはな
いだろう・・・。
 親爺自力下山の一幕をご笑覧あれ。
  

  

 

 

 

 いやはや何とも疲れた・・・・・・・。


8/20
 10:40現在ようやくガスが切れ始め、陽が射し初めた。


 昨日は、時折明るい陽が射すものの、結局一日ガスに覆われていた様な剱御前小舎だった。
 今朝も朝靄に覆われ、朝日は感じられぬが風も雨もなく穏やかな朝ではある。
 昨夜はお客さまも20名様ほどで、警備隊のN隊員が出前安全登山講習の「ケルン」を開催し、剱御前小舎で泊ま
った。夕食後にも話が弾み、極めて珍しいことに親爺も若い連中と一緒にその話に参加、消灯後もランプの明かり
の中で暫く馬鹿話に花が咲いた。
 ランプの光の下に潜む、何やら魔法陣めいた空間を感じることが出来たことに親爺は自分自身驚いている。どうし
て、まだ若者のような感性も幾ばくかは残っているのだ・・・。
 そんなことを思いながら昨夜は寝に着いた。
 濃いガスに覆われ薄暗い5:30現在の別山乗越。
 


8/19
 ヤマテンの予報通り朝焼けで明けた後ガスがかかってきた剱御前小舎だが、これから青空が広がる天気へと
変わって行くだろう・・・と思う。
 今朝5:30、親爺部屋からの剱岳は、山頂部に雲が着いていた。風向きが剱沢からだったが、これが雷鳥沢から
の風になり朝靄が吹き飛ばされれば、多分青空が広がる山になってくるだろう。
 それにつけても今シーズン、8月は天気に恵まれなかった・・・。


8/18
 9:30現在青空が広がってきた。こんな青空の広がる写真が載せたかった・・・・・。


 昨晩のお泊まりはお一人様だけ・・・。いくら盆休みの終わりだからと言っても一寸寂しすぎる剱御前小舎だった・・・。
 今日から天気が回復しそうだ。5:30の今未だ今はガスがかかっているが、これから晴れ間が出てくることだろう。
 昨夕は久々に、綺麗な夕景が見られた。


 夕日を見に飛び出したヒーチャン(売店の看板オバサン?)と優しいミンマ。親子みたい?????
    


8/17
 11:00現在、ガスが切れ、雨も止んで視界が広がった。剱も、後立の峰々もはっきり見えている。


 8:40現在、朝からの雨と風は止んだ。
 今は穏やかにガスが流れるだけの静かな剱御前小舎となっている。
 出発を躊躇っておられた大きなパーティーも、Iガイドの適切な判断で、この止み間を狙い下山して行かれた。潔く
剱岳登山を諦め、実に見事なIガイドの判断に従い、次回を期して下山されたこのツアーグループの皆様に脱帽。
 安全登山の基本である「無理な行動をしない」は、”言うは易く行うは難し”で、これほど見事な撤退を粛々となさっ
たグループを目の当たりに、今朝、親爺は何やら少し嬉しくなってしまった。


 雨風だ。たまに雷も鳴る、暗い朝。
 今シーズンの8月は、最初の1週間のみ夏山らしかったが、9日の台風前から雲行きが怪しくなり、お盆の終わった
17日の今日まで、夏山の最盛期が酷い悪天候が続いている・・・・・。
 昨年は7月が酷かった。今年は8月が酷い・・・。
 山小屋稼業など特殊すぎて、世の中の景気、不景気の一端をになう商売では無かろうが、青息吐息の親爺連である。
 明日からの天候回復と、秋の山に望みを繋いで、脳天気に明るくいくしかあるまい。
 タケチャンがノーテンキ親爺のいい加減な指導の下作ったカレーは、かなり上出来で、みんなに受けた。


8/16
 昨日も今日もよく煮た天気で、ガスに雨が交ざる・・・。今朝は風が弱いのがすくいか・・・・・。
 8月も後半へとはいるが、今シーズンは天候に恵まれていないので、これからに期待せねばならぬ。それにしても
不安定な天気が続く立山の夏だ。


 学習院山桜会の皆さんとは、「板倉さんの碑」がご縁でお付き合いが始まったが、皆さん本当に楽しい方々ばかりで、
昨日も夏山合宿に来られた学習院山岳部の学生さんや、OB,OGの皆さんがわざわざ剱御前小舎に立ち寄られ、ご挨拶
をして下さった。しかも大OBの、現山桜会会長贄田さんからの美味しい差し入れも届けて下さった。この差し入れは、
皇太子殿下がお召し上がりになって「おいしい」と仰った銘菓だ。以前も贄田さんから何度か頂いており、とても嬉しい
差し入れだった。
             


8/15
 昨晩から風が強く、今朝も15m/s前後の風が吹いている。その風でガスが吹き払われ、突然青空が広がったり
またがすに包まれたりとめまぐるしく変わる天気だが、午後遅くには雨が交じるかも知れない。
 お盆の休暇中で、小さいお子様連れも目立つが、皆さん行動は早めに・・・・・。無理だけはなさらぬよう。特に
今日のような風の強い日は稜線歩きなどご注意!
 ちょっと惚け気味の写真だが、ガスの流れが速く、下界は猛暑日だと云うがその猛暑の富山平野が見えている。


8/14
 昨夕、突然親爺の普段使いのノートパソコンが立ち上がらなくなった・・・。セーフティモードでも立ち上がらず、
メーカーのコールセンターに電話し対処を仰いだが、親爺の説明から、悪質なウイルスの感染が見込まれると
のことで、一刻も早いリカバリーを薦められた・・・・・。が、バックアップしてない写真データーなどが焼く半年分あり
、山小屋関係の書類などもかなりあって、ためらってしまったがこのままではハードディスク自体に損傷を受けるか
も知れず・・・と、いい加減面倒になってリカバリーしてしまった・・・。
 で、休暇中の心平に連絡して、この6月まで親爺が剱御前小舎で使っていたPCを、(実は心平に進呈しており、
この前の下山の時に心平が山里の方におろしたばかりだったのだが)今日入山する竹ちゃんに託してあげてもら
った。
 幸いHPデーターなどはこのPCに残っており、わずか半日の遅れのみで今日のHP更新がなったのだ。
 PCは便利だが、便利なだけいざとなると困り果てることになる・・・。せっせとバックアップを取っておこうと、この
前もそんなことを思っていたのだが・・・。
 今日の剱御前小舎ははっきりしない天気・・・。


 昨日の心臓病患者を防災減りが救出。 こちらは物輸の東邦ヘリ・・・森さんとサンゲは物輸ヘリに搭乗。山ではヘリコプターが大活躍。
  


8/13
 昨日4日遅れていた空輸が終わって、親爺も再入山。
 今朝は久々の快晴の剱御前小舎だ。風が少しあり、気温もやや低めだが爽やかな朝だ。
 昨夜は20名様ほどのお泊まりだったが、皆さん御前山に登り、昇る朝日を眺めておられた。
 今日は50名様ほどの予約を頂いているが、天候に恵まれるので人通りも多くなるだろう。思えば旧盆で、一昔前なら
今日から15日の休み明けまで、山小屋は大賑わいとなったものだが、中高年登山者が増えた昨今、お盆は下界で過
ごされる方々が多く、山の賑わいは室堂バスターミナル周辺に限られるようになってしまった・・・。
 朝日を浴びる御前山と、剱岳。今朝5:30の様子だ。


8/11
 このシーズンの台風というのはやはり余りない・・・。
 夏山は今からと頭を切り換えたが、今日は未だ立山は雨。明日辺りから天候は回復しそうだ。
 ネパールの親爺の弟分Lhakupa G Sherpaから、写真が届いた。5000mの高地にさくこの可憐な花の名は、植物オンチの
親爺には解ろうはずもないが、とにかくきれいで清々しい。
 この写真は全部、親爺の教え子、Ang Temba Sherpaが撮ったものだそうだ。
 立山の花も晴れれば撮れるのだが、今日はヒマラヤの花々を・・・・・。


 

   


8/10
 記録的な台風で、剱御前小舎も記録的なキャンセル・・・。
 結局昨夜は5名様のみ。
 スタッフの食事が6時前・・・・・。こんな8月第2週末は記録的、いや新記録だ。
 まぁ、仕方ない.これが山小屋商売なのだから・・・・・。
 


8/9
 例によって、山小屋親爺達には悪夢の日・・・。
 100名様を超えていた予約が、この台風騒ぎ、悪天候で90パーセントのキャンセル。残りの10パーセントもどうなるやら・・・。
 最盛期の第2週末がこの台風でやられようとは・・・・・・・。
 閑散と人気のない剱御前小舎では、優しい居候のミンマがシェルパの伝統楽器を奏でてみんなを慰めてくれている・・・・・
でも、ミンマは未だこの楽器を練習し始めて3ヶ月・・・・・しっかりと聞いてくれているのは約1名・・・寂しい・・・


8/8
 今日は空輸日で、親爺も入山の予定だったが、天気が悪く今のところ空輸の目処は立っていない。
 今朝一番で、ミッチャンを送りがてら親爺は室堂まで出かけたが、大気がかなり不安定でとても空輸日和とは行かない。
 国見HPには朝日航洋組の空輸物資がそっくりそのまま残っていて、親爺もしばらく空模様を見ていたが見込みは薄く
一端下界に引き上げた。
 これは台風が過ぎなければ飛べぬかも知れない・・・。
 時折剱御前小舎は見えるが、又瞬時に隠れる・・・。


 風も雨も弱いが、何分にも視界が利かず、ヘリは飛べぬ。朝日航洋組の荷物もそっくり残っている・・・・・。東邦組の親爺達は荷造りも未だ・・・。
 


8/7
 天気が悪くて、写真も余り撮れない。
 親爺は空輸待ちで、時間があるので、古いVHSや、8mmビデオをPCに取り込んでいるが、30年以上前からのものが
あり、なかなかはかどらぬ。
 でもすっかり忘れていたビデオもあり、面白く懐かしい。
 で、1990年だから今から24年前の撮影で、何と修験者の装束を着て往年の立山登拝を再現するという行事があって、
その行事の主役である「立山ガイド協会」の大御所連中の世話係か何かを仰せつかった、未だ30代の親爺の姿もその
ビデオに納まっていた。
 写真が撮れぬので、代わりに若き日の親爺思い出の一枚?を。
 キャプチャー画像だから画質は悪いが、当時のビデオなんてこれが精一杯だったようだ。
 八郎坂の登りだろう。タバコを片手に余裕よゆう・・・。暑かった記憶が有る。


8/6
 一寸逆光でぼんやりした写真だが、心平支配人と助っ人のタケちゃんのツーショット。
 心平は器用で、一寸した大工仕事ならプロの叩き大工レベルをこなすが、タケチャンは本職のアルミサッシなどを扱う職
人さん。家業の工務店の仕事の合間を縫っては剱御前小舎に助っ人として駆けつけてくれ、心平の手助けもそれはやはり
プロだからお手の物で、剱御前小舎の簡単な補修くらいは二人でやってしまう。
 心平は立派な子持ちで、緑という怖い伴侶・・・失敬素晴らしい伴侶がいるが、、タケチャンはまだ独身。独身と言えば昨日
から剱御前小舎に来ている独身の権化ヒデとも大の仲良しで、この二人は本当にいい男だと親爺は常々思っているのだが、
世の若い女性はなぜこいつらを放っておくのだろうか・・・。
 本当によい連中なのに・・・。


8/5
 去年まで剱御前小舎の厨房長兼副支配人で頑張ってくれていたヒデは、本人の一念発起で現在山を下り、京都でパン職
人の修行中だ。
 そのヒデが、ようやく取れた休みに剱御前小舎へ来た。
 今朝一番で山里の親爺宅へ寄り、朝食後親爺が室堂までヒデを送った。
 すっかり痩せて、色も白く垢抜けし、何やら”京都のボン”風になって居るヒデに驚いたが、中身は小屋副支配人のヒデの
ままで、今朝は親爺とオカカと三人で朝食を食べた。久々の家出息子が帰宅したような気分で、それでも腕のやけどの跡な
ど見ると、結構きつい修行をしているらしいことが解って、親爺もオカカも門外漢ながらパン職人の世界も厳しいのだろう事
が良く分かった。
 さっき小屋へ到着したとメールが来た。
 みんなに手荒い歓迎をされ、今夜は早速こき使われることだろうが、山の仲間の手荒い歓迎こそヒデにとってのリフレッシ
ュとなることだろう。
 生憎と今日はヒデをこき使うほどの予約がない、一寸寂しい剱御前小舎ではあるが・・・・・・。
 

   朝食を終え、山に向かうヒデ。親爺とオカカにはヒデは家出息子のような存在・・・・・。ヒデが焼いたパンを後で食ってみよう。
 


8/4
 心平支配人のこんな写真が送られてきた。
 横に写っている方は、何処かで見た事があるような気もする。ひょっとすると地元テレビ局の方だったか・・・・・。
 まぁ、心平のこの嬉しそうな顔を見てやって・・・。
 忙しい中にも色々なお客様との触れあいがあり、それが山小屋商売の大きな魅力の一つだが、普段余り縁のない世界
の方々も山に来られれば山仲間、下界では考えられないほど気軽な素の付き合いが出来るものだ。
 親爺の山中間も無数にいたが、だんだん高齢化して、山にはもう登れなくなったり、慌て者はさっさと山よりもはるかに高
いところへ登ってしまったりして、まぁずいぶん少なくなった。それでも毎年「親爺、居るかい?」と剱御前小舎に顔出ししてく
れる方々もまだまだいらっしゃるし、若い新たな山中間も少しずつだが増えているし、親爺も今少しは頑張ろう・・・・・。


8/3
 昨日は午後から天候が崩れたが、お客様は殆どキャンセル無し。100名様以上のお客様にお泊まり頂いた。
 夏山も最盛期で、様々なお客様がいらっしゃり、大半の方は他への気配りもあり、山登りを楽しみに来ておられるのだが
かなり勘違いの傍若無人ぶりを発揮する、いわゆるマナーの悪いお客様も居ないわけではなく、大概は親爺も心平支配人
もお客様のことだからと、失礼にならぬ程度に対応するが、これが夜までバカ騒ぎをしたり、出入りの激しい場所に陣取って
他のお客様に迷惑をかけていることが明らかな場合、かなりきつくもの申す事もある。
 非常識を非常識と思わぬところが問題なのだが、空気が読めないのだろうか単なるわがままなのだろうか・・・昨夜も「酒
を飲む場所がない。」と云う苦情を持ち込んだ人が居た。
 最盛期の、混み合う山小屋で、外は雨、お客様がどんどん入ってくると云う状況の下、玄関の上がりがまちで飲んでいたの
を支配人に注意されての苦情らしい・・・。
 剱御前小舎をご利用頂く99パーセントのお客様はマナーを守って下さり、同宿の他への配慮気配りもしっかりして下さる
山慣れた方々なのだが、希に上記の如き方々が混ざるとより一層目立ってしまう。
 空いたときであれば、飲む場所も提供するし、お客様の良識あるリクエストには応えられるだけ応えたいといつも願ってい
るが、混み合う最盛期の山小屋では如何とも対応できぬ事々も多々有るし、他のお客様との同宿故他への配慮、譲り合い
も必要なことをどうぞご理解頂きたい。
 今日も皆さん安全登山で、山を精一杯お楽しみ頂きたいものだ。


 さて、今日目指すは大日か・・・・・・・・・・・はたまた剱岳か
 


8/2
 当に夏山真っ最中、今日の土曜日は快晴の立山で、剱御前小舎の予約もあれよあれよという間に110名様を超えて
未だ余裕があると言っていた親爺を慌てさせた・・・・・。
 当に天気だ。天気さえ良ければお客様は来て下さる。
 以前「剱岳点の記」が上映された頃、点の記効果などと騒がれたものだが、親爺達は割と冷静で、「テンノキよりもテ
ンキじゃわい。」と言い合ったものだ・・・・・。その代わり「山小屋殺すにゃ刃物は要らぬ雨の三日も降ればよい」でもあ
って、山小屋商売もまことに不安定きわまりない水商売ではある。
 剱御前小舎の常連のKさんから、カニをお送り頂いた。31日の空輸便で荷揚げし、早速みんなで頂いた。
 全員大喜びで、わいわいがやがやとカニの殻までしゃぶり尽くした。
 ミンマが先ず大喜び。ネパールではカニなど滅多にお目にかかれないから・・・。


 今日から忙しくなる。その前夜にカニをいただいて、皆英気を養った・・・。Kさんは最早カニさんの愛称で剱御前小舎スタッフの間に定着している・・・。
 


8/1
 昨日も国見HPに行き、空輸作業を行った。
 ヘリコプターの到着が9:30頃になったが、今は夏山の最盛期で、他の山域も荷揚げが忙しいからで、東邦航空の荒川
さんに聞いたら、立山が終わったら八ヶ岳山域に向かうとのこと。いやいや大変だ・・・・・。
 昨日の立山はやや天候不安定ではあったが、迅速に空輸作業を行って頂き、大凡2時間半で昼前には全て終了した。
 親爺は25日に下山したが、26,27と2日ぶらぶらしただけで、28日から昨日31日までは4日連続で結構ばたばたしたので
一寸疲れてしまった。
 オカカもその4日間は親爺に付き合って手伝ってくれたのでやはり疲れ気味で、今日はどこにも出ず、家でゴロゴロしよう
と云うことにした。
 今日もチングルマの写真だが、オカカ撮影である。
 悔しいが親爺の写真よりこっちの方がずっと良い・・・。


 立山山域の空輸作業をするもう一つの航空会社、朝日航洋のヘリコプター。
 立山の山小屋は現在親爺達の東邦航空グループと朝日航洋グループがあり、剣山荘、一の越し山荘などはこの朝日
航洋グループだ。一昨日がこのグループの空輸日だった。
     


7/31
 北陸も梅雨が明けて、晴天が続いており、立山も連日の晴天。
 今日は空輸日で、生鮮食料品などを600kgほど(1モッコ)と発電機用燃料の経由をドラム缶で6本(1200kg)を上げる予定。
 珍しく親爺とオカカが2人で国見ヘリポートに出張って、サンゲも剱御前小舎から応援に駆けつけてくれるので心丈夫。
 今日も午前中は何とか持ちそうなので、スムースに空輸が終わることを祈るが、ヘリの到着がやや遅れそうで、まごつくと
11時頃からともなるかも知れぬ・・・。天候の崩れは今日午後だけのようなので差ほど心配はしていないが。
 さて7:30、今から国見HPに向け家を出よう。
 国見HP脇に咲くチングルマ。


 昨日も室堂までミンマとヒーちゃんを送った。親子のような二人・・・。    立山ではゼンテイカと呼ぶニッコウキスゲ。
 


7/30
 今日は友人を送って室堂まで行く。
 明日は空輸作業があるので、早朝から又国見HPに出かける。
 夏山最盛期の剱御前小舎、みんな頑張ってくれている。親爺も頑張らねば・・・・・。


 今年はミンマが楽器を持って来日・・・。
 何とか言う、シェルパ族の民族楽器だと云うことだが、習い始めて3ヶ月・・・。さてミンマうまく弾けるかな?
      


7/29
 ショウヤが送ってくれた昨日の夕景。
 ショウヤはヒーちゃんの息子で、今年は我が剱御前小舎の新人スタッフとして修行中。
 ヒーちゃんと親爺は若い頃からの山中間で、我が家とヒーちゃんの鈴木家は家族ぐるみのお付き合い。ショウヤもおむ
つをしていた頃からよく知っている・・・・・。
 親爺今日は6時間以上の運転で、流石に少し疲れた。


7/27
 昨日は快晴に恵まれ、多くの登山者が立山を訪れた。
 一昨日下山し、下界にいる親爺は38℃という、猛暑(酷暑)に遭遇。頭頂部をあぶられふらふらになっているが、剱御前小舎
にいれば背中にストーブを焚いて過ごす夜も、クーラーの世話にならねば一睡も出来ぬ有様・・・・・。
 剱御前小舎からの連絡によればご予約グループが一寸事故ったり、今日の悪天予報で日程を繰り上げたりで、キャンセルが
幾分出たものの100名様余りのお客様にお泊まり頂いたそうだ。
 今日は残念ながら昨日とは打って変わった悪天候、雨が降っている・・・・・。でもこの悪天候も、今日だけで、明日からはまた
晴れマークが並んでいる・・・・・。
 剱が穏やかな顔を見せた昨日。


   天気の良かった昨日はお客様ものんびりと、休憩したり、記念写真を撮ったり、夏山を満喫しておられた。
 


7/26
 親爺のこの写真は、昨日の剱御前小舎裏の稜線上へリポートでのもの。
 今日の立山は雲一つ無い快晴の朝を迎えている。
 明日は一時的に崩れるとの予報だが、明後日からは又晴れマークがびっしり並び、下界の暑さを知らぬ山はかなり賑わ
いそうだ。
 3000m級の稜線上の陽射しは強い。親爺のように何十年も焼け込んだ面の皮でも、ぼんやりしているとたちまち焼けて
昨夜の親爺は赤鬼状態・・・。
 登山者の皆さんはご注意の程・・・。


 森さんは完全装備(日焼け止めクリーム使用)・・・                 さすがの親爺も赤鬼面・・・やっぱりひりひりして閉口・・・・・。
 


7/24 
 
 -(暇に飽かせて、剱御前小舎より親爺が書き込みました。お暇な方のみご一読下さい。馬鹿話です。)-

 親爺は電子書籍の手軽さ便利さに目覚め、最近の読書の90%以上はKobogloを使っている。この端末はペーパーホワイト
とか言う画面が紙に近く、目が疲れないのだそうだ。
 なるほど確かに2時間以上読みふけっても目の疲れは、本物の紙の本と変わらないようだ。
 その上、この端末画面にはフロントライトが装備され、暗いところでも読書が出来るし、文字の大きさも自由に変えられるの
で、文庫本の大きさで、160グラム余りの重さなので、・・・と、とにかくとても便利で、しかもこの端末一つで、何と百冊を遙か
に超える(数百冊・・・)本を持ち運べるのだから堪らない。
 何処に行くにも本を手放せぬ本好きの親爺にとって、この電子端末はまさしく宝物となっている・・・・・。が、ただ一つこれに
は実際のか紙の本に及ばぬ欠点がある。「白黒」であるのは許せるのだが、画面が小さく、漫画が読みづらいのだ。

 親爺は小説も大好きだが、漫画も大好きだ。しかも最近は子供時代に親しんだ懐かしい漫画も、どんどん電子書籍化されて
いる。これは、大画面のコンピューターで読めぬ事もないが、それだと気軽に持ち運ぶという訳には行かない。
 で、仕方なくKobogloで、白黒バージョンを読んだりしていたがやはりつまらない・・・。
 で、ネクサス7という7インチ画面のタブレットを購入し漫画本読み専用に使ってみたが、どうにも中途半端なサイズで・・・・・・。

 そこで、オカカが愛用しているいるIpadで読んでみると、これが非常に具合がよい。ただIpadはアップルの製品なので、親爺
には極めて使い勝手が悪くて・・・・・・

 と、やっている中にSonyのエクスペリアの噂を聞いた。10インチ画面のタブレットでOSは自由度の高いアンドロイド、しかも極
めて計量と来た。
 何やら電子漫画専用に購入するにはもったいない性能なのだが、これが頭のこびりついて離れない。
 そして、とうとう購入してしまった。

 いや具合が良い。これならカラーページも鮮やかだし、画面も十分な大きさで、週刊誌を手に寝ころんで読むほどの重さだ。
 これなら持ち運びも楽で、さて、何冊の漫画本を収納して持ち運べるのだろうか・・・少なくとも10冊や20冊ではあるまい・・・。

 今朝から雨風の剱御前小舎で、半世紀の昔、少年サンデーで読んだ寺田ヒロヲ先生の(この方だけは呼び捨てに出来ない
し、氏などを付けて呼びたくもない。あくまで先生だ。)「暗闇五段」を呼んでいる。
 懐かしいより、少年漫画としてのしっかりした味わいと、半世紀を経て再読しても面白いと感ずる物語性に瞠目する。
 先生の作品に子供時代に巡り会えた幸せを、今さらながら痛感した。
 この先生の漫画は本当にもっともっと再評価されて良いような気がする。
 そんな意味でも、日本が世界に誇る漫画文化の初期作品を再発掘し、電子データ化する事は、素晴らしい文化遺産を幾久し
く後生に残す事にもつながり、また現在を生きる人たちの目に触れる機会が増える事にも繋がろう。
 親爺はそんなこともつらつら思いつつ、半世紀前の漫画を電子端末で味わっている。
                                      (風雨激しく人通りの少ない剱御前小舎にて暇をもてあましつつ)
   下は親爺専用の漫画用電子端末と、寺田ヒロヲ先生の「暗闇五段」

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 昨夜寝しなは未だ富山平野の夜景が見えていたが、その後から風が強まり、未明には雨音がし出した。
 うっすらと外が明るんだ4時過ぎ、空輸予定日なので起き出して外を見るも、とてもヘリが飛べる空ではない・・・。
 身繕いをして起き出し、5時前には気象情報なども確認し、東邦航空の荒川さんに連絡を入れた。結局7:00頃まで様子を見
判断しようと言うことになったが、天候は変わらず雨脚も強くなってきたので、本日の空輸中止が決定。
 明日は朝から晴天となるとの予報に望みを託す。天気予報では明日は朝から晴れそうだし、その後太平洋高気圧が梅雨前
線を押し上げるので、晴天が暫く続苦との予報だ。週末は好天に恵まれ、今夏山シーズン一番の賑わいとなるだろう。


 昨夕、ちょっと剱沢方向を覗いてみた。蛤雪渓は未だ大きいが、登山道脇のコイワカガミが夏山を思わせる。
 


7/23
 今日は高曇りで、秋のような空だ。
 親爺は今朝も4:30には起きだし、雨戸を開け天気を見る。日の出前だが青空も僅かに出て、穏やかな朝となりそうだったが、
外にはもう早起きのお客さま達が、ご来光を見ようと防寒服に身を包み待機している・・・。
 親爺も着替え、寒いので窓を閉め、ストーブに火を付け口をすすいだり、ウエットティッシュで、洗面したりと身繕いをし・・・と、
部屋の蛍光灯がついた。
 間もなくお客さまの朝食で、若い衆も早番は4時頃から起きて準備に取りかかっているし、5時には遅番の皆も既に起きてス
タンバイ、とにかく山小屋の朝は早いのだ。
 今夕からは天気が崩れ、明日は雨との予報だ。


 昨日の夕景                               大日の向こうに日が沈む
 


7/22 8:15再々更新
 警備隊が出発し、暫くするとガスが切れ始め、剱が顔を出して、富山平野もうっすらと見え始めた。未だ、8:15だ・・・。
 

 一眠りしようかと思っていたら、山岳警備隊が訓練を終えて立ち寄ってくれた。賑やかな元気な顔が、十分な訓練成果
が上がった満足感で輝く・・・と言うより黒くくすみテカっている・・・。
 若い連中のこのオーラーに、親爺もすっきり目がさめ、朝の二度寝を中止した。元気をもらったと云うことかな・・・。
        新婚のSK隊員の顔も見えるし・・・・・・・・・・・・・・      今やベテランのK隊員、M隊員といった猛者も見える・・・。 
    

           訓練最終日の下山も、別山〜雄山の稜線登山道の点検補修を行いながら・・・。
           

 ガスに包まれた朝だが、上空が明るく時折青空が見えたりしている。
 連休も終わり、山はまた静かになって、人通りも殆ど絶えた。
 親爺もすこぶる暇なので、HPの更新を終えれば一眠りしようかな・・・・・。


7/21
 日の出と共に、快晴の剱御前小舎を出発するお客さま・・・。昨晩は連休中日とて剱御前小舎も少し賑わい、70名様に
お泊まり戴いた。毎年この海の日の連休は梅雨明け前に当たり、海もそうだろうが山にいたっては全く「連休の賑わい」が
期待できぬ連休だ。でも、不安定な天候ながら、昨日に持ち直し、最終日の今日は快晴に恵まれた今シーズンだったので、
悪天候予報の”風評被害”つまり、天気が悪そうだからと言うキャンセルは、初日40%、中日15%にとどまり、例年に比べれ
ばマズマズと云う夏山の口開けとなった。
 せっかくお越し頂くお客さまには、最高の山を楽しんでもらいたい。どこの山小屋の親爺やスタッフの思いも一緒だろう。
 そんな意味で、連休最終日の今日、この良い天気は山小屋の親爺やスタッフ一同の気分も明るくしてくれる。
 さあ、お客さまが出発した後は天気が続くことと、安全登山でお客さま達がそれぞれの家庭に、元気で山の土産話を持
って帰っていただけるよう祈るばかり・・・・・。


 朝靄は日の出と共に薄まり・・・・・                        大気が澄んできて・・・・・
 

                 剱もすっきり顔を出した快晴の今朝。
         


7/20 再更新11:00
 ようやくガスが切れ青空が広がってきた剱御前小舎の前。登山客で賑わう連休中日となった。


 青空が広がり、登山者が登ってきて、やはり連休の中日だと思わせる景観となってきた・・・。
 

  厨房も、クミちゃんが張り切って、帳場も心平がスタンバイして、夏山本番・・・親爺は電話番・・・・・。
 

 未明にはすっきりしていた空だが、6:00現在ガスがかかっている。室堂のライブカメラでは大体2600mから上
にガスがかかっているようだ。予報ではこの後晴れるとなっているが、大気は不安定で、にわか雨があるかも知れ
ない。現在、風は殆どなく、雨も降って居らず上空は明るい。
 昨晩は40名様余りのお客さま。今朝はこの後の天候の好天を期待しながら、それでも慌てずゆるゆると出発され
ている。


              6:00現在の剱御前小舎の前。
   


7/19 夕刻更新
 未だ大気は不安定だが、夕刻になって一端雨も上がりガスも切れ、剱も少し顔を見せてくれた。お客さまもキャンセルが
40%ほどに止まり、40名様ほどがいらしてくれた。明日からの晴天を祈る親爺だ・・・。
 
   
 連休初日はガスと小雨で開けた。
 それでも明日からは良い天気となるとの予報で、親爺もちょっと気が楽になった・・・・・。
 昨夜もお客さまは3名様のみ。こんな天気でよくいらっしゃったものだ。
 昨夕はガスに包まれた剱沢で道迷い発生。警備隊が主軸となり、付近の小屋で連携し捜索した結果、剱御前小舎から
御前山付近を捜索した心平と、サンゲの二人が御前山三角点付近で「迷子」を見つけ剱御前小舎に収容し事なきを得た。
 今朝も気温が比較的低く、ガスが巻いて小雨も思い出したように交じっているが、明日からの好天を目指し登山者が多く
入山して来る事だろう。
 剱御前小舎も準備を整えて、お客さまを待っている。(親爺のピンぼけ写真でゴメン心平・・・。)


 今朝はガスと小雨のこんな空。それでも明日以降の晴天予報に期待して、親爺も一応スタンバイしてはいる・・・・・。
 


7/18
 薄暗い、ガスに小雨の交じる朝だ。気温も上がらず肌寒い。
 明日からは連休だが、折角の海の日という国民の休日が、どんな都合でか、一週間早いような気がする。この
時期梅雨明け前で、海ももちろん山も天気が定まらない。せめて梅雨明けの後にした方が良いのに・・・。
 去年も同じようにぼやいていたかも知れないが、天気が悪いと連休も賑わわぬ。
 昨夜もお客さまは4名様・・・・・。スタッフも18時には夕食を食べた。


 昨日の雷鳥沢。浄土川の橋から剱御前小舎までの夏道がほぼ確認できるが、未だ残雪があるので、
ご心配な方はアイゼンをお持ちいただいた方がよい。
           

 昨日の晴れ間に、ガッパ社長以下ガーズクリエイティブの若い衆が入山。二股の橋をかけ終わった。
 


7/17    10:00再更新(晴れてきましたので・・・。)
 窓の外が急に明るくなったので、カーテンを開けてみると五山山がすっきり見え、雨も上がり、ガスも切れて来
始めている。窓も開けて、剱岳方向を見たら剱もガスが切れ顔を出しているので、嬉しくなって外に出てみた。
 うっすらとだが、三日ぶりに青空が見えている。やはり晴れ間は気持ちがよい・・・・・。
    御前山が見え始め・・・・・                        剱も顔を覗かせた。
 

     嬉しくなって外へ出てみると、剱沢もガスが上がって、後立も見え始めている・・・・・。
   

 別山からガスが下りてきているが・・・・・・・           雷鳥沢もすっきり見えだした・・・・・・・・
 
 

 今朝も雨で、ガスが巻いており視界も殆ど利かない。こんな天気なのでお客さまも希で、剱御前小舎は寂し
いままだ・・・・・。気になるのは連休の天候だが、予報も猫の目のように変わるので、何とも言い難い。ただ、
一昨日、昨日、今日の鬱陶しい空を見ていると、この天気よりは徐々に良くなって行くだろうというのが親爺の
希望的観測だが・・・・・。
 親爺部屋の外は、雨音とこんな情景。窓を開ける気になれない・・・・・。


 一昨日から山岳警備隊が訓練に入っており、この悪天候の下、訓練に励んでいる。
 若く逞しい新人連中も、こんな厳しい環境の中で鍛えられてこそ更に逞しく強くなって行くのだろう。
 昨日も何隊かに分けての訓練中、剱御前小舎に挨拶に立ち寄ってくれた。
 頑張れ新人!!
     


7/16
 明け方4時前に目が覚めたが、風が一晩中吹いており眠りが浅かったようだ。お客さまがいないので早く起
きる事もないし、せっかく皆朝寝を決め込もうとしているのに親爺がウロウロ起き出しても仕方ない。それに外
は強風で、小雨も交じっているようだ。と、またいつの間にかまどろみ、目覚めたら外が明るくなってきている。
携帯電話で時間を見ると4:48、窓越しの外はガスが巻いていて薄暗い。で、また布団の中でぐずぐずしてい
る中に夢かうつつかと云う状態になったらしく、我に返って時計を見ると6:20だ。今度は起きるが皆未だ寝て
いるようなので着替えて、PCの前に座り込み、HPの更新に取りかかったという今朝である・・・・・。
 7時過ぎに皆起き出して、部屋の電気もついた・・・が窓の外はこんな状態で風が吹きまくっている。


7/15
 昨夕から天気は回復、今朝は快晴だ。
 親爺も昨夜はよく眠れ、下界にいるときと同じ体調だ。長年の山暮らしの貯金があって身体が高所に慣れや
すいのだろうと漠然と思っていたが、長年の喫煙で呼吸器系の疾患を抱える身となって、専門医にいろいろな
検査をしてもらって、赤血球数が非常に高く、高知順応しやすいのだと説明を受け、ああそうなのだと納得した。
 呼吸器系の疾患はなかなか治癒しがたいらしく、これ以上悪化せぬよう禁煙し(5年前)今も投薬治療中なの
だが、煙草を止め1年くらい経った頃から急激に太り、禁煙前と比べると12kgも太って、「肺疾患が進行すると痩
せるので、太るのはさほど悪いことではない。」と優しく仰ってくれていたS先生も、「これは一寸太りすぎ。運動で
少しずつ体重を落とさなければ。」と警告を頂いた・・・・・。
 まあ、ずぼらな親爺、体重はなかなか落ちないが、体調もまずまず良くて、今年も剱御前小舎に戻ってきて、夏
のシーズンを迎えることが出来たことを喜んでいる。
 剱御前小舎で、1986年の小屋開けのビデオが見つかった。今から28年前の映像で、保存状態はかなり良くて
当時発売されたばかりのナショナルの一体型ビデオカメラ(3.6kg程だったと記憶しているが)で撮したもののよ
うだ。今のハイビジョンというわけには行かぬが、かなり綺麗な映像が残っており、28年前の34歳の親爺が煙草
を吸いながら軽快に歩いている・・・・・。
 「親爺が、今からは想像できぬ程軽快に動いている・・・。」というスタッフ。「バカヤロー俺だって若い頃はあった
んじゃ。」と答える親爺・・・。
 朝一番で親爺部屋から覗いた剱の雄姿。今日は良い天気だが、風が冷たい。


 剱御前小舎も本番をひかえ準備万端、雷鳥坂ルートも整備が進む。現在は雷鳥坂コース(通常の夏道)が良い。
 

 雷鳥坂大曲の残雪もカットして歩きやすくしたが、何分残雪が多いので、アイゼンは持ってきた方が良い。
      

 帳場、売店も品物が並び、剱御前小舎オリジナルTシャツも新色が空輸されてきた。
 


7/14
 昨夜からの雨が降り続いている。午後には天気が回復との予報だが・・・。
 いよいよ夏山の本番が幕開けだ。昔と見ると登山者も少なくなっているが、それでも夏山は先ず山から華や
いで来る。
 そんな意味では残雪の多い今シーズンはちょっと出遅れか?
 よく眠れなかったヘリ入山第一屋が開け、親爺部屋から外を見ればこんな天気・・・・・。


7/13
 朝一番からの空輸作業は、不安定な天気の中ながら東邦航空のピューマが大活躍、親爺もどうにか無事入山
した。ところが親爺入山直後から大荒れの天気となり、11時現在30m/sの突風が吹き荒れている。
 各小屋食料などは完全に空輸が終わり、後は燃料が残ったが、明日は天荒が回復しそうだ。
 昨日まで30度を超す下界で、暑さに辟易していた親爺だが、小屋へ来れば来たで、温度差が17度ほどあり、
剱御前小舎の親爺部屋は寒くて堪らぬ。暑さに慣れた身体だからだろうか、ストーブを焚いている。


7/12
 台風8号の直接の影響は殆ど無かった。昨日午前中知らぬ間に駆け抜け、夕刻には素晴らしい夕景が広がった。
 で、今朝は快晴である。当に台風一過の快晴。早朝はガスが残ったものの、抜けるような青空が広がる剱御前小舎だ。
 空輸作業が10日に行われる予定だったが、遅れている。こちらは快晴でも順番待ち状態で、白馬など未だ相当の空輸
が行われていないとのことで、立山山域は明日に持ち越しだが、明日からの天候も少し心配・・・・・。
 今日の剱は機嫌良く姿を見せているが、残雪はやや多め。


                             昨夕の台風一過の夕景は素晴らしかった。                        
 


7/10
 この台風を警戒して、お客様は一人もお見えにならない。
 剱御前小舎も昨日から厳戒態勢で、とにかく台風が過ぎるのを待っている。
 本当は今日、空輸作業の予定だったが、この強風、雨では如何ともしがたく、続く悪天候で東邦航空も他の山域の空輸
が遅れて居る関係で、明日の午後からは天気が回復に向かうだろうが、立山山域に順番が廻ってくるのは早くとも13日の
朝との連絡が入っている。親爺の入山も遅れる・・・・・。
 視界は利いているが、風が強く雨も降ったり止んだりの今朝の剱御前小舎からは剱が見えている。


 大日岳方向も、浄土、薬師方向も、そこそこに視界は利いているが、雲足が速く雨も突然降り出したりと、何とも不安定な天気だ。
 

               とにかく剱御前小舎は厳戒態勢。お客様も当然ゼロ・・・・・・・・・・・・・。
          


7/9
 台風の影響で,大気が不安定になっており、明日は空輸日なのだが如何も二日ほど遅れそうだ・・・・・。
 立山方面では11日の朝から夕刻までが一番台風が接近し、栄居婦が出ると思われるが、良く12日から天気は回復し
晴れマークが幾つか並んでいる。
 登山道もずいぶん開いたが、未だ残雪が多く、雷鳥坂も部分的に急斜面でのトラバースなどがあるので、ピッケルア
イゼンは是非お持ち頂きたい。
 台風に備え警戒態勢厳重にした強の剱御前小舎。飛散物は小屋廻りに何もないように整理し,雨戸も必要最小限を残
し閉めた。


 人影のない剱御前小舎前。                                御前山付近にも人影無し。
 


7/8
 今朝の剱御前小舎はスッキリと晴れ上がった。昨晩からの強風は未だ残り、大気が不安定で雲足も速いのは台風の前
触れだろうか・・・。
 小屋廻りを片付け、台風に備える剱御前小舎だ。
 11日が一番台風が接近し、影響を受ける事になりそうだ。台風情報に注目している・・・。


 剱御前小舎直下の雷鳥坂ルートが大分荒れていて、小屋から人数が出て補修中だ。ネパールの石工経験のあるサンゲがボランティアで出動し
てくれ、タケチャンやショウヤを指導して整備中・・・。
  

 GPSで見るとこの位置。通行される時は十分お気を付けて・・・。注意喚起の立て札や石の上のペイントもある。
 


7/6
 朝方こそがガスがかかっていたが、今はスッキリ青空の広がり、剱も顔を見せている。
 剱御前小舎は昨晩の土曜日もお客様無し・・・・・。このゼロが何日も並んでいるこの頃だ。
 まあこれからが7月夏山の本番なので,忙しくなる前の静けさと云ったところ。
 剱が青空の下に聳え見える,今朝の剱御前小舎だ。


 心平も休暇で下山中。陽太郎と遊んでやるのかと思っていたら,薬師沢に岩魚釣りに入った・・・。パパ落第・・・。
      


7/5
 朝の剱御前小舎は晴れている。青空が広がる爽やかな天気だが、やや不安定でいつまでこの天気が持つか定かでは
ないが、青空の広がる夏山の朝は気持ちがよい。
 親爺の居る山里はどんよりとした今にも降り出しそうな天気だが、剱御前小舎では雲海になって居り親爺はその下に入
っていると云う事だろう。
 この後天気はどう変わるか・・・・・。
 剱御前小舎ではこの11日から、山岳気象予報の「ヤマテン」と契約し、剣岳周辺のスポット予報を毎日夕刻に小屋内の
掲示板に掲載することになった。ご宿泊のお客様はどうぞご利用のほど。


 剱岳、後立方面は濃いが巣の中だが、大日と弥陀ヶ原方面はよく見えている。室堂平雷鳥沢もくっきり出ている・・・・・。
 


7/4
 少しピントが甘めだが,タケチャンが撮った今朝の雷鳥沢の様子。
 残雪は未だ多く「雷鳥坂、別山乗越まであと一キロという、文字の消えたステンレスの看板より下は夏道30%ほど、上部は90%夏道
出ておりました
まだピッケルアイゼンは必要かと思います」とのコメントも添えられていたので、参考まで。


 浄土川には橋が架かった。ポールを目印に・・・。        雷鳥沢下部は残雪が未だ多く、登山道は殆ど雪の下。
 

 雷鳥坂コース(夏のノーマルルート)中間部、通称大曲辺りも残雪が多く、雪上のトラバースが何カ所かある・・・。
 


7/3
 天気は下り坂。ガスがかかり午後からは雨となるかも知れない。
 登山道の整備も未だ残雪が多いので、今の時期歩きやすいと思われる室堂乗越よりの登山道上部から始めている。
 雷鳥沢を登るお客様は、大日岳よりのこのルートを登られる方が、急勾配となる上部で夏道が出るので楽だろう。


 サンゲが遊びに来ていて、クミチャンもショウヤも休みが終わって登ってきて、お客様は未だ殆ど来られないが一寸賑や
かになってきた・・・。
      


7/2
 昨日のHPに掲載した花の名前を間違えて、早速電話でのご指摘を頂いた。
 商売柄、こんな事ではいけないのだが親爺は全くの植物オンチなのだ。そして恥ずかしながら本音を言えば植物には殆
ど関心がなくて、花の名前も殆どいい加減に覚えたり、忘れたり、忘れたりで何ともはや、我ながらお粗末な次第・・・・・。
 HPは早速訂正しておいたが、白く小さな花はチングルマ、黄色い花はシナノかミヤマかとにかく何とかキンバイ。そんな
細かい事はまあどうでも良いやと云う大雑把ずぼらな親爺なので、せいぜいイワカガミ(コイワカガミ)とコバイケイソウとハ
イマツくらいしか解らぬのだ。それ以外の難しい花を聞かれると「タンポポでしょう。」の寅さん風の返事しかできない。
 だから、剱御前小舎にいらっしゃるお客様、剱御前小舎親爺にだけは花の名前をお尋ねにならぬよう・・・。
 今日も小屋は良い天気に恵まれ、剱もよく見えている。


 その植物オンチの親爺が懲りずに・・・・・タカネヤハズハハコかな?手元の植物図鑑でも良く分からぬ・・・・・。


7/1
 いよいよ七月に突入、夏山本番が間もなくスタートする。
 今年の立山は残雪が多いが、夏は刻々と近づいていて、御前山を散策すればもう花々が咲き始めている。
 七月のこの夏山始まりの月に相応しい写真を、クミチャンが送ってきた。今朝天気が良い間に、御前山で撮ったのだ
そうだ。
 剱岳を背景に、御前山の東斜面にハクサンイチゲが一群咲いた。まさしくこれ以上のマッチングは望めない、七月朔日
の一枚だ。・・・・・(お客様からの指摘で植物オンチの親爺、ハクサンイチゲに訂正)


6/30
 水無月も今日で終わる。
 何やら全国的、あるいは全世界的になのかも知れぬが、今まで余り経験の無いような天候が続く様な気がする・・・・・。
 情報網がかつて無いほど充実し、世界中の出来事が瞬時に各家庭まで届く昨今だから、今までも同様なことがあちこち
で起こっていて、只それを知らぬままにいただけだ、との事もあるかも知れないが・・・・・。
 富山の我が山里は比較的自然災害の少ないところだと思う。親爺の知る過去最大の当地の災害は昭和44年の大水害
で、この時は常願寺川が暴れ、富山平野や常願寺川沿いの地域では可成りの被害が出たと思うが、我が山里では川沿い
の田畑が少々流失しただけで、川からは40〜50mも高台にある河岸段丘の集落自体には何の被害も無かった。
 その他は昭和38年の大風で、神社の大木が倒れ、開山堂がその下敷きになって潰れた事位だろう。まあ、その分ほぼ
毎年の豪雪にはそこそこ酷い目にはあってはいるが・・・。
 さてこの後天気はどんな具合になって行くのだろうか?
 冷夏などと言っていた気象庁は、今度は暑い夏に前言を翻したが、これもやむを得まい。
 気象にしろ、地震にしろ、大自然の事々は人智の遠く及ばぬところにあるのだ。
 みくりが池も雪がだいぶ解けた。夏山間近だが、雪は未だ多い。


     アマナはアスパラガスに負けぬ美味さをもっている。
   


6/29
 高山植物ならぬ、山里の親爺宅の庭に咲き誇るドクダミの花。生命力が強く、放って置くとあっと言う間にはびこるらしい
が、独特の臭気を持ち日本でも薬用や更には食用とされる事もあるらしい。
 庭の隅で可憐な花を咲かせ、ぬいてもぬいても絶えること無く次々とあちこちから芽吹いてくる。


6/28
 山里ではもう二日連続で、午後3時頃になると猛烈なスコールのような雨が降っている。ほぼ30分ほどどしゃ降りとなり
それでからっと上がばスコールだが、その後もシトシト1時間から2時間も降り続いていて、暑かったのがウソのように気温
が下がり過ごしやすくなる。でも立山では雨は殆ど降っていない様で、心平からの報告でも、貯水タンクの水量はなかなか
嵩が増えぬそうだ・・・。
 先日来日したサンゲが、今は剱御前小舎を訪れている。
 サンゲは元ネパール人研修で、親爺が勤め人時代の親爺の教え子だが、心平とも非常に仲が良く、気が合うようだ。昔
は全く酒もたばこもやらなかったが、46歳になった今はしっかりと両方をたしなむ。ネパール本国のクンブー山群に大きな
ロッジを経営しており、雨期でオフシーズンとなる6〜9月初めまでは、嘗てのセンセイだった親爺と二ヶ月程を日本で過ご
す事をここ数年の楽しみにしている。オカカもサンゲがお気に入りで、剱御前小舎のみんなも「サンゲさん」のヒマラヤの話
や、一寸怪しいオハナシが大好きだし、たまに作ってくれるネパール料理も大好きで、とにかく山里でも、剱御前小舎でも人
気者のオジサンだ・・・・・。
 心平と久々に再会。二人できっと酒盛りをやったことだろう。写真を見る限りどっちがヒマラヤからのお客さんか解らない。
 それにしても何やら怪しげな鍋だな・・・?


6/26
 昨日天候の悪化で空輸できなかった、燃料、プロパンガスが、今朝は好天で、朝一番に空輸されて、あっと言う間に
片付いた。ラマの後継機と云われるAS350Bが空輸に当たった。


   床の張り替えをしてくれた市川建築からスイカの差し入れが届いて、早速かぶりつくあーチャン・・・。
  


6/25
 今日は空輸日。剱沢小屋の友邦兄から6時前に電話が入り起こされた・・・。
 そのまま起床し、6:30には朝食をかっ込み、立山に向かった。一昨日来日したばかりのサンゲが早速親爺に同行して
お手伝いをしてくれた。7:00にならぬと、桂台の立山有料道路のゲートが開かないが、時間前にゲートに行くと、内蔵助
早月の各小屋の車がもう並んでいた。ゲートが開き一同に国見に向かう。国見HPは室堂直下、雪の大谷の直ぐ下。
 7:45頃全員国見に着くと、小屋からは新人の翔也が朝一で駆け下りて既に国見HPに到着していた。早速空輸用モッコ
に荷物を張り込み、荷造り作業・・・。
 若い連中が手際よくどんどん荷物を作って行く。親爺や、隣の謙ちゃんなんて全く出番がない・・・とわいわいやっている
中に8:10ヘリが国見ヘリポートに入って来た。
 早速担当の清水さんと打ち合わせ、速空輸作業が始まった。
 視界も良く、空も辛うじて晴れているが、天気はやや不安定直ぐにガスがかるも、空輸作業は順調に進んだ。


 空輸作業は順調に進むが、ガスがかかったり切れたりとめまぐるしい。東邦航空の今や、ベテラン清水さん。手際よく空輸作業を進めてくれる。
 

敬老会メンバー?左から親爺、剱沢の友邦親爺、内蔵助のミツル女将、そして剱沢の里子女将。サンゲは得意のアイパッドミニで写真を撮りまくる。
 


6/24
 剱御前小舎は裏側、つまり別山に続く尾根に出る斜面側の雪が一番深く、真冬には小屋本棟の大屋根まで雪に覆われ
る。当然残雪が最後まであるのもこの辺りで、ここには発電小屋や、本棟と渡り廊下で続いた釜場が有り、更に貯水タンク
もここにある。大抵6月はじめ頃に雪がすっかり無くなって、剱御前小舎夏山営業に向けての最後の貯水設備や排水設備
の設置が可能になるのだが、今年は半ば過ぎまで雪が残って、ようやく水の配管などが行えるようになった・・・。
 梅雨の雨が頼みの剱御前小舎、お客様はどうせ来ないのだから、せめて雨に降って欲しい今なのだが・・・・・。


 通称タコ部屋・・・釜場横の従業員スペースもきれいに片付いたようだ。今日も天気が良いので外でお茶・・・。
 


6/23
 この梅雨はまとまった雨が降らず、立山は比較的良い天気が続いている。
 梅雨でもこんな夕日が見られるのだが、流石に下界は曇天らしく暑い雲海が足下に広がっていた。


 お客様が殆どおらず、かなり寂しい剱御前小舎に、マサルサンとネギシさんが差し入れ・・・・・トモチャンも休暇でやって来て
美味い鰻にありつき、楽しい食卓になって、スタッフも元気が出たぞ〜。
 


6/22
 親爺は今日オカカと一緒に関空へ向かう。ネパールの友人アンサンゲ・シェルパが来日するからその出迎えだ。
 サンゲとはもう20年近い付き合いで、親爺が建設会社のネパール支店を担当していた、勤め人時代には研修生として
来日していたこともあり、オカカともずいぶん長い付き合いになる・・・・・。
 数年前からサンゲはクンブーの地に大きな山小屋を建て経営しており、ずいぶん忙しくなって大変そうだが、親爺が剱御
前小舎へ入るシーズンがちょうどネパールの雨期と重なり、仕事が暇になるので、親爺と一夏を日本の山で過ごすのに、
今でも喜んで来日してくれるのだ。
 明日の朝、関空で久しぶりにサンゲの笑顔に会えると思うと親爺もオカカも嬉しくて、朝から出発準備に大わらわだ・・・。
 剱御前小舎前の雪がすっかり解けて、帳場や親爺部屋から剱岳が見える様になった。


         焼き鳥を焼くタケチャンは、本職のように板に付いた姿だ・・・・・。
    


6/20
 昨日背戸の婆ちゃんが旅立った。体調を崩し入院していて、親爺も二度見舞いに行ってきたが、最初は親爺やオカカの
手を握って、大喜びしてくれた婆ちゃんも、二度目に行ったときは苦しそうで、もう話すこともかなわなかった・・・。それでも
親爺が「婆ちゃん」と声をかけ、顔をなでてやったら、一瞬だったが素晴らしい笑顔を見せてくれた。結局それがこの婆ちゃ
んとの今生の別れとなった。
 14年前に亡くなった親爺の母とは、まるで姉妹のような大親友で、親爺など赤子の時から世話になっており、母亡き後も
何かにつけて色々なことを教えてもらったものだ。
 親爺の近所には、もうこの年齢の婆ちゃんが居なくなった・・・・・。
 寂しいものだ。
 季節は刻々と移ろい、後立の峰々もすっかり夏山めいてきた・・・。


 クミチャン休暇中の食卓は、サーモンのクリームスパゲッティだとか・・・誰の手作りで、味は???


6/18
 16日に剱御前小舎に登った心平から送られてきた、雷鳥沢の写真。
 剱御前小舎までの無雪期登山道は7〜8割り方未だ雪の下だ。残雪量は例年と比べてやや多めだろうか・・・・・。
 この状況では雪上歩行が大半となるので、ピッケル、アイゼンはお持ち頂いた方が良いだろう。
 いわゆる夏道が完全に出るには、なお1月余がかかるだろう。


 オヤジとオカカは昨日有峰に行って来た。林道が画期的に整備され、昔は1時間余りもかかって悪路を走ったものだが、今は大半が2車線となった
舗装路を快適に、30分余りで有峰湖に着いてしまう・・・。爽快な新緑の中を飛越林道を走り飛騨に抜けて、国道41号線から帰宅した。
 


6/16
 剱御前山の三角点からはこんな風に剱が見える。足下が黒百合のコルと呼ばれる、剱岳に取り付く別山尾根の鞍部
で、昔は剱御前小舎の建つ別山乗越から剣岳に向かう一般的なルートでもあったが今はこの三角点の先から黒百合の
コルへの下りが崩落し、廃道となって居る。
 しかし剱御前小舎からこの三角点までは素晴らしい眺望の続く散策路として、最近非常に人気があり、写真目当ての人
や、山でゆっくりしたい人達には最高の穴場となっている。


6/15
 昨日はめでたいシゲの結婚式。オカカと二人、式から参列させてもらった。
 最近の結婚式はキリスト教徒ではなくとも、教会で行うことが多いようで前回の山岳ガイドT君の結婚式もそうだった。
 シゲの結婚式も外国人の牧師さんにより、キリスト教スタイルで行われた。
 恐らく、ウエディングドレスにタキシードの方が、和式の花嫁衣装に角隠し紋付きはおり袴よりもなじみ深くなっている
のだろうし、式も神式、仏式よりも新郎新婦の結婚に対する意思表明や誓いなどがストレートに盛り込まれて、理解し
やすいし簡便だからだろう・・・。
 キリスト教徒ならぬ身故、賛美歌などは歌えぬが式に参列し言祝ぐことに変わりはない。オカカ共々心から二人の門出
を祝った。


              こんな姿を夢見るのは若い人にとって当たり前かも知れない。
        

 披露宴には心平夫婦もヨータローと共に出席。人見知り最盛期のヨータローなので最初は一寸・・・・・。でも、ジーとババも同じテーブルだったから
 

 ジーの食事をお手伝いしたり・・・・・・・                      ババのアイスを食べてやったりして、結構面白かったのだ・・・。
 

          で、やっぱり披露宴なんて面白くないから、ババと一緒に外で一休み・・・・・。
        


6/14
 剱御前小舎は今朝も雨の中だ。4トンほどの水が貯まってひとまずは安心したが、満水の30トンにはまだまだ・・・・・。
 今日午後から晴れれば、雨上がりのこんな景色が広がるかも知れない。
 何やらこの後は少し天気が続きそうだ。
 山はずいぶん雪が溶け、未だ雪面歩行が大半だ。
 6月の山小屋は人通りも少なく(殆ど無く)、小屋のスタッフもそろそろ人恋しくなる時期だ・・・。


 集水雨樋にどんどん水が貯まり、アッチャンが賄いに特大ハンバーグをこしらえた・・・・・。 
    


6/13
 今日も雨だが、この雨は剱御前小舎には恵みの雨で、水を少しでも貯めねばならない。
 お客さんは相変わらず来ない。


6/12
 昨日もお客様がいないので6時前に夕食だ。
 小屋廻りの作業は順調に進んでいるとのことで、心平はオヤジ夫婦と共に元スタッフで、現警備隊員のK君の結婚式
出席のため今日下山の予定。
 森さんが入山中で留守を預かってくれるので安心だ。
 昨夜の小屋の賄いは、何と・・・・・行者にんにく入りの水餃子・・・。これは強烈だからお客様が要る時には食べられない。


 行者にんにくをたっぷり入れた餃子を、水餃子で食べたようだ・・・・・。昨夜の剱御前小舎はかなり臭っただろう・・・。
    


6/11
 立山の山小屋に、この時期は殆ど人気はない。
 バスの来る室堂周辺はいざ知らず、剱御前小舎から奥は未だ閉鎖している山小屋ばかりだ・・・。
 それでもたまに訪れる登山者がいるので、剱御前小舎は4月に小屋開けをすれば10月の小屋閉めまでは無休で営業
する。
 何とも寂しい6月の剱御前小舎だ。
 それでも晴れた日には、剱岳の門番のような雷鳥に巡り会う事もあり、そんな時は人恋しさをフッと忘れる・・・・・。


6/10
 剱御前小舎は稜線にあるため良い水源が無く、昔はポンプで蛤雪渓下部から水をくみ上げていたこともあるが、近年
は大きな貯水タンクを手に入れ、天水を集めることで水を得ている。
 だから雨が集中する梅雨の時期に、一生懸命水を蓄え、夏山シーズンに備えたいのだが、なかなか思うように雨が降
らないとたちまち水に困ることになる。
 今年も既に集水雨樋をセットし、雨を待っているのだが、未だ100リッターほどしか水が貯まっていない。まあ、ついこ
ないだ梅雨入りしたばかりなのでこれから又雨も降り、貯水タンクも水かさが増すだろう・・・。


 未だお湿り程度の雨だ・・・。


6/9
 剱御前小舎の周りは雪解けが進んだ。とは言え未だスキーが出来る。
 珍しくタケチャンがスキーを履いた写真がクミチャンから送られてきた。「流石タケチャン久しぶりのスキーで高校以来だ
そうですが、すごくじょうずです。」と添えてあった。
 なるほど、今風の半袖スキーヤーで颯爽たるもの。しかも背後に剱岳。これは上級者だな・・・・・。と、一見そう思う・・・。


 が、妙な腰つきの写真も同時に送られてきており、これはクミチャンより上手ではあろうが、少なくとも上級者の腰つき
ではない・・・・・。これ以上はタケチャン、クミチャンの名誉に関わるので書かないが、スキーより徒歩の方が早く行動で
きる心平のレベルを超えてはいないだろう・・・。頑張れタケチャン!


6/8
 食堂の床の張り替えが終わり、大工さん達も心平に送られ無事下山した。
 お陰で、食堂と、二階廊下はずいぶんスッキリして、幾分明るくなったようだ。


  床を張り替えただけでもずいぶんと雰囲気が違ってくるものだ。来年の小屋開けに床材が波打っていなければ良いのだが・・・・・。
 


6/7
 剱御前小舎は、2階廊下と食堂の床の張り替えが終わった。一階廊下は来年に張り替える予定だ。
 山小屋は厳しい自然環境下にあるため、下界の構造物より痛みが激しい。だから毎年少しずつ手を入れてやらねば
持たない・・・。そんな風に考えるとこの床はずいぶん頑張ってくれて、32年ぶりの張り替えだ。


 山里の我が家の庭にはバラやテッセン、ミヤコワスレ等々の花が咲き始め賑やかになって来た・・・。
 

            
  
 


6/6
 山里は小雨がぱらついているが、止み間の報が長く、青空が見え隠れしている。剱御前小舎は雨だそうだ。
 一昨日から剱御前小舎には大工さんが入り、床の張り替えをやっているが、二階廊下はもう終わり、今朝からは食堂
の床に取りかかったそうだ。
 簡単な修繕工事だが、それでも小屋内には檜の香が漂い、気持ちがよいとのこと。
 今朝から雨が降っている剱御前小舎だが、今まで雪の下だった釜場も終に雪が溶け、外が見えるようになった。
 釜場の窓から外が見えてもそこには台所の窓しか見えない・・・。


 3人の大工さんがドンドンと床を張り進む。新しい床材は檜の無垢材。小屋の中には良いにおいが漂う。
 


6/5
 昨日は立山は未だ晴天に恵まれ、剱も後立の山々も機嫌良く姿を現していたようだが、今日からはしばらく天気が悪く
なりそうだ。
 下界では九州、四国か既に大雨に見舞われ東海地方まで梅雨入りしたそうだが、ここ北陸も今日明日中に梅雨入りし
そうな気配だ。
 今、剱御前小舎には大工さんが入って居て、二階の廊下と食堂の床を張り直しているが、この工事は数日で終わるだ
ろう。中仕事なので、天気に左右されぬから気が楽だ・・・。


6/4
 去年と一緒で、5月末から六月初頭にかけて、真夏のような日が続いている。
 雪の非常に多かった今シーズンの剱御前小舎周辺だが、この晴天と、昨日降った雨で雪がすっかり減った。
 山里もまるっきり夏日で、下山中の親爺なんぞ既に顎が出そうだ。親爺は寒さよりも暑さに免疫がない。育った環境が
環境だから、それは当たり前だろうが最近は剱御前小舎でもストーブ番が仕事で、寒さにもめっきり弱くなってきている
ようでもある・・・。早い話が暑さにも寒さにもめっきり弱くなった爺様と云う事で、これは我ながら情けない事でもある・・・。
 剱御前小舎から望む落日も雨の後とて霞んだような夕景となっている。
 


6/3
 美女平を過ぎて、桑谷から追分辺りにかけて道の縁に白い花が目立つ。
 我が山里では昔からこれをコブシと呼んできたが、本当はタムシバと言うらしい。タムシバはニオイコブシとも別名される
とのことで、コブシと同じ木蓮科の植物だそうだからあながち間違い、勘違いでもないだろうが、そんな細かいことには全く
興味がない親爺だ。立山の春から初夏にかけて白いきれいな花を咲かせるので目立ち、お客様に聞かれることがあるか
らその程度だけは覚えているのだが、・・・。
 大観台と呼ばれる場所付近で咲くコブシ。


 心平の指導の下、従業員のヘリコプター荷受け誘導実習を行った・・・クミチャン頑張る・・・


 指導しながらも、何やら変態チックな心平・・・どこから顔を出しているのだ・・・アホ〜!


 やはり変態チックなバカシンペー・・・・・・・・・・なんじゃいその腰つきは・・・


6/2
 今日は小屋の工事資材の空輸で立山へ行った。
 剱御前小舎で、荷受けの誘導実施訓練をするため、親爺が国見ヘリポートの荷揚げ現場に入り、心平は剱御前小舎で
指導員という段取り。
 2トンほどの工事資材で、彼の山岳飛行の名機ラマが空輸に当たってくれたので、国見ヘリポートから剱御前小舎までの
4往復のフライトも30分もかからず終了。
 ラマは素晴らしい性能の機体だが、まもなく引退、後継機SA350Bに代わる予定・・・。この勇姿も見られなくなる。


 剱御前小舎の工事を請け負ってくれた市川建築の長女(女将)は親爺の同級生・・・・・。
    

 資材運搬の手伝いにかり出されたのは、親爺の大先輩・・・・・。
    


6/1
 もう6月だ。この前小屋開け下ばかりと思っていたが・・・・・。
 例年に比べ雪はかなり多いのだが、流石にここへ来てずいぶん融けた。
 5月最後の夕日を浴びて暖かい色に染まった昨日の剱御前小舎。


 剱御前小舎では新厨房長のクミチャンが、親爺直伝のベーコンを作った。
 何と美味そうではないか・・・。

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